
UT、FW、ドライバーの順に自身のモデルと新作モデルを打ち比べてテストを行う桑木
情報解禁前のウッドテスト現場に出くわした!
ヤマハレディースオープン葛城の練習日、コース到着後すぐに練習場へ向かうと何やらブリヂストンのツアー担当や広報担当が集まり、トラックマンを設置して打席に集まっている。その奥には“なにか”をテストしている桑木志帆の姿が見えた。気になって近づいてみると「まだR&Aにも登録をしていない新作のウッドたち(UT、FW、ドライバー)で、プロに試してもらってフィードバックを受けている段階なんです。なので、まだクラブの写真はちょっと……」とできたて“ほやほや”の新作ウッドとのことらしいが、詳細は“まだ”話すことができないとツアー担当。
目に焼き付ける分には全く問題ないとのことだったのじっくりと観察。まず注目したのはどんなモデルか。ヘッドの文字に目を凝らして見てみると「B1ST」、「B2HT」の後継UT、FW、ドライバーの後継であることが判明(ドライバーはB-Limitedもあり)。そして前作のFWラインナップにはなかったB-Limitedが追加されたことが分かった。
次に注目したのが、どんな性能になっているのかだ。前作と大きく変わっていたのは見た目。クラウン部分がマット形状になっているのに加えて、BSの特徴であるフェースのスリップレスバイトミーリングがより進化し、アルファベットの「W」を並べたような細かいミーリングとなっていた。
最後にプロとツアー担当とのやり取りを聞いて出てきたのは「慣性モーメント」というキーワード。ヘッドの素材を軽量化し、余剰重量を後方に持っていくことでより慣性モーメントを大きくし、ミスヒットに強いモデルになったらしい。
共通して打感の良さを感じる契約プロ3人

この日は桑木志帆、佐藤心結、渡邉彩香の3選手がテストしていた
実際にテストをしていた桑木に印象を聞くと、「打音や打感が大きく変わりましたね、今まで以上にフェースに乗っている感じが強い。そして球も強くなっている感じがするのでかなり好印象です。できあがりがすごい楽しみです」
続けてテストを行っていたのは渡邉彩香。「打感が軟らかいから初速が出ていないと思っていたけど、データを見たら前のドライバーとあまり変わらなかったのでびっくりしました。でもできれば初速が68m/sくらい出て欲しいんですよね」と好感触ももう少し初速を出したいと話す。
最後は佐藤心結。「打感がフェースに乗っているような感じですごくいい。操作するイメージも沸きやすいですね」と3者ともに打感について好印象を語る。進化したバイトミーリングによるものが大きそうだが、「内部構造も変わっているので……」とツアー担当は話す。
他にもまだまだ変化したポイントはありそうだが、完成品がツアーでお目見えするときを首を長くして待ちたい。
撮影/有原裕晶