この大会は、なんといってもWR4GDランキング(世界障害者ゴルフランキング)のポイント対象となる大会。グロス、ネット、スターブルフォードの3つの部門で開催され、世界から老若男女の障害者、世界ランカーが集まり、技を競いました。
チェコからわざわざ来日し参加したデービット・セルナーさんは、今年で2回目の参加。

右から2番目の男性がチェコからわざわざ来日して参戦したセルナーさん。「ゴルフはドライバーは飛ぶほうではないが、小技で取り返せるところも好き」
「日本の大会がいちばん好き。ヨーロッパにはたくさん大会はありますが、日本は運営もスムーズで、人も親切です」。日本食も大好きとのこと。「1番は肉、次にラーメン、そして魚や桜も好きです」と、満開の桜を「食べ物」と並べて楽しんでいる様子。
さて、本大会では、ポスターの雰囲気が昨年と比べてがらりと変わり、“クール!!”なイメージに。「世界に羽ばたく、世界にはばたく」のキャッチがいい感じ! ポスターのモデルになった皆さんの声を聞いてみましょう。

今年はデザインにこだわって。カッコいいポスターのモデルになった3人(左からアンドレス・マさん、大村実法さん、中島早千香さん)。とてもいい記念になります
中学生の中島早千香さん(左上腕欠損)は「背景がカッコよく、うれしいです。私が載っていることに関しては、意外でしたけれど……」と少し照れ気味。香港から参戦したアンドレス・マさん(左上腕欠損)は「ちょーうれしかった。自分がモデルになったことで、同年代の選手が増えるといいな」。大村実法さん(車椅子)は「せっかくポスターになったのにボロボロでした。でも、口が半開きなんて変な顔になっていなくてよかったです」

優勝はサイモン・リー。305ヤードをドライバーでワンオンさせ、周りからため息が。進化しています
優勝者は、昨年に続きサイモン・リー。世界中の大会で常に結果を出す自閉症のスーパープロだ。今回も2日間、69・74で回り、1アンダー。2位の吉田隼人(右大腿切断)は76・73で回り、5オーバーと、6打差。その壁はなかなか厚い。

全員で集合写真。グロスの優勝はサイモン・リー。ネットの部で優勝したのは岡本繁樹さん(右足切断)、ステーブルフォードの部で優勝した高塚博行さん(重複障害)
世界ランキング対象の大会も、これから増えていけば、より日本選手たちの「世界への道」が開けるはず。今後も注目していきたいです。
PHOTO/Yasuo Masuda
※2025年4月3日20時04分、4月4日17時15分、一部加筆修正しました。