4月17日、18日の日程で、神奈川県の箱根CCで行われているシニアツアー「ノジマチャンピオンシップ」。日頃から月刊ゴルフダイジェストの連載「イザワの法則」と「ゴルフ寺子屋」でお世話になって伊澤利光プロと寺西明プロ。連載の取材時は話や撮影がメインになるため、実は実際にプレーしているところを見る機会が多いわけではない。今回は関東開催ということもあり、挨拶も兼ねて2人の“ガチ”のプレーを見に現場へ行くことにした。

シニアツアーは、男女レギュラーツアーと比べると少し地味なイメージを抱いてしまう人もいるかと思う。もちろん、それは間違っていないし現場にはギャラリーもまばら。レギュラーツアーの感じに慣れている人にとっては、初めは少し寂しさを感じるのも確かだ。だが、現場にいると寂しさよりも楽しさが勝ち、そこには“プロゴルフ好きの楽園”と呼べる素敵な空間が広がっていた。

素敵ポイントとしてまず挙げられるのが「選手との距離が近い」こと。ゴルフは競技特性上、もともと選手とギャラリーとの距離は比較的近いスポーツだが、シニアツアーはより一層選手近い。「ナイスショット!」と声をかければ、“自分”に応えてくれるし、なんなら話しかけてくれたりもする。これ、考えてみたらすごいことでバリバリのトッププロが自分に向けて声をかけてくれるなんて、ファンからしたら夢のような話。

さらに、雰囲気がいい。とにかくアットホームで嫌な緊張感がないのも魅力だ。選手たちの楽しげな会話が聞こえてきて、観戦しているこちら側もなんだかほっこりとした時間が過ごせる(散歩に来ているような爽快感に近い)。平塚市から観戦に来たという60代の夫婦は「伊澤プロが昔から好きで応援していましたが、当時は雲の上の存在。もちろん今でもそうなんですけど、自分の声に応えてくれたりする姿を見ると、なんだか近くなった感じが勝手にして、すごく嬉しいですね」と、笑顔で話していた。春の心地よい陽気も相まって、なんだかほっこり。

そして、一番の素敵ポイントはなんと言っても“超豪華”と言える出場選手の面々だろう。今日の伊澤プロの組は丸山茂樹プロ、田中秀道プロ。伊澤、丸山コンビといえば、2002年のワールドカップでともに戦い、チャンピオンになった“世界最強コンビ”であり、田中秀道プロは日本で通算10勝、2002年からアメリカツアーに参戦したトップ中のトップ。3人合わせてなんと国内ツアー36勝。その前の組には永久シードの倉本昌弘プロがいたり、後ろの組には現在米シニアツアー参戦中の藤田寛之プロがいたり。ペアリングをみているだけでよだれが垂れそう……。さらに、そんなレジェンドプレーヤーたちの技術を間近で見られるなんて、だいぶ興奮案件なわけで……。寺西明プロにホールアウト後、上記のような率直な感想を話したら、次のように答えてくれた。

画像: 3人合わせて国内36勝! 丸山茂樹プロは契約を結んだばかりの「1PIU1UGALE3 GOLF」のウェアで登場

3人合わせて国内36勝! 丸山茂樹プロは契約を結んだばかりの「1PIU1UGALE3 GOLF」のウェアで登場

「シニアツアー全体の合言葉は『お客さんを大事にしよう』ということ。これって当たり前のことなんだけど、自分のプレーだけに集中すると、抜けてしまう部分でもあるんです。でも、主催してくれている企業さんがいて、協賛、プロアマに参加してくれている方もいる。そして会場に来てくれるギャラリーの皆さん。そのすべての方を『どう楽しませるか』をテーマにやっているので、見ていて面白いと感じてくれるんだと思います。何気ない会話だったり、ギャラリーの方と話したり、この距離感の近さは初めてくる人はびっくりされますが、皆さん喜んでくれます。でも、だからと言ってずっと話しているわけではない。ショットの時などは集中して、今度は技で楽しませる。そこがシニアツアーの魅力。もっと多くの人に知ってほしいですね」

画像: 「お客さんを大事に」「どう楽しめるか」がシニアツアーのテーマだと寺西明プロは語る

「お客さんを大事に」「どう楽しめるか」がシニアツアーのテーマだと寺西明プロは語る

もちろん、スコアが良くて優勝できるのが一番いい。そこは当然“ガチ”なのだが、楽しませるほうも“ガチ”な努力を行っている。シニアの選手を見ていると、全員にその意識が浸透しているように思えた。だからこそ、その空間が“ゴルフの楽園”に感じたし、もっと多くの人が、この素敵な体験をするべきだと強く思った。

写真/岡沢裕行

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