“キャリー”の距離、把握していますか?
「自分の弾道を知る」アイアン選び、まずはここから

飛んでも高さ不足ではスコアアップは望めない
アイアンで狙った場所に確実に〝止める〞ことができればバーディチャンス、できなければボギーがちらつく。まさにスコアアップできるか否かの分かれ目だ。アイアンの使命は〝狙ったところに止める〞こと、そこを突き詰めて開発されているのが、テーラーメイドのPシリーズだ。「P」は「Players」の頭文字で、「競技選手」が必要とする性能を持つことを意味する。その性能こそが〝狙ったところに止める〞こと。マスターズトーナメントを見てもその重要性は明らかだろう。
狙ったところに止めるには、弾道の最高到達点を高くし、キャリー距離を稼ぐ必要がある。そこで必要なのは、まずは適正な〝ロフト角〞、さらに〝番手ごとの重心設計〞。また高い位置に最高到達点を延ばす〝初速性能〞、削りや幅などの〝ソール形状〞もインパクトの加速につながる要素だ。そしてこれらすべては、Pシリーズに備わっている要素でもある。
昨年秋に登場した「P7CB」「P770」に続いて、この春モデルチェンジした新「P790」を例に挙げれば、ロフトは7番で30度と立ちすぎず、重心位置は番手ごとに細かな違いが施されている。初速性能では中空構造の優位性があり、ソール形状も番手ごとに改良。前作に比べて広くなったスイートエリアも確率良く精度の高いショットを繰り出せる大きなポイントだ。
翻ってあなたのアイアンショットはいかがだろう。ナイスショットが手前のバンカーに吸い込まれる、乗ったと思ったら奥のエッジまで転がる、左足下がりなど球を上げにくい状況では安全な場所狙いになる……というようなことはないだろうか「自分の弾道を知る」、これがスコアアップできるアイアン選びの第一歩になるのだ。

目指すべきは黄色の弾道だろう
使用頻度の高いアイアンでいかにチャンスにつけられるかが、スコアアップの鍵を握る。狙ったところに止めるには、45度、最低でも40度以上の落下角度が欲しいところ。それが何番から満たせなくなるのか。計測器等で確認してみよう。
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最適なアイアン弾道を生む4つのポイント
[重心位置の工夫]
各番手で最適な打ち出し角とスピンを生み出すために重要なのが、精緻な重心設計。Pシリーズではタングステンの活用や内部構造を変化させ、長い番手でも高弾道が可能に。
[高い初速性能]
高初速ヘッドはキャリーを伸ばし、高弾道を生む。狙ったところに止めるには重要な要素。また構造や素材の進化によって芯を外しても距離のバラつきが少ない点も大切。
振り抜けるソール形状
ソールの性能も大きく影響する。当たり方によってインパクトの加速感や、あらゆるライからの振り抜きもつかさどるなど、決して軽視できない部分。
適正なロフト角
打ち出し角に直接的に影響するロフト角。大きければ弾道が高くなり、スピン量も増え止まる弾道に。一方でボールスピードが遅くなるので、適正な設定が大事。
実はP790には“コンボ的設計"が施されている
中空っぽくないソフトな打感も魅力
今年リニューアルされた5代目「P790」。MBかのようなクールなルックスながら飛距離、寛容性に優れる中空構造という特徴は不変だが、今作でさらに磨きがかかったポイントがある。〝番手別重心設計〞だ。ロングアイアンは飛ばしやすさ、ミドルアイアンは狙いやすさ、ショートアイアンは止まりやすさを追求。つまり、P790だけで〝コンボアイアン〞的な性能を味わえるということだ。試打した加藤プロもその点を実感。
「まず5番アイアン。飛ぶのはもちろんですが、こんなに上がるのか! と驚きました。ヘッドスピードを少し落としてもしっかり高さが出るので、幅広い人が使えます。打点が少々ずれても結構頑張って飛んでくれる点も見逃せない。〝あの辺に行けばいい〞と気楽に打っていける、そんな5番です」
7番でも球の高さ、ミスヒットへの強さに加え、飛び方にも良さがあると言う。
「なんか中空っぽくないんですよ。打感、打音がソフトなこともありますが、飛び方が前ではなく〝上〞に行く。アイアンらしいめくれる球なんです。これは狙う感じが湧いてきます」

〝番手別重心設計〞によりP790だけでも〝コンボアイアン〞的な性能を味わえることを実感
9番になると、弾道も打感もさらに軟鉄鍛造アイアンのフィーリングに近くなると言う。
「いい意味で打点によって弾道に違いが出ます。例えば、フェースの下寄りに当たれば低くスピン量が多くなるなど、球を操作できる。本当に〝コンボ〞のような感じですね。ただミスヒットには寛容。それは上から下まで一貫しています」
P790を含む、Pシリーズアイアンの性能、打感、形状などには、〝レジェンド〞タイガー・ウッズをはじめ、シェフラー、マキロイ、モリカワといった世界のトップランカーの意見が反映されていることを忘れてはならない。最先端のテクノロジーと最高峰のプレーヤーの感性が融合したテーラーメイドPシリーズアイアン。一歩先を行く、〝スコアアップできる〞パフォーマンスを体感できるだろう。
だからやさしく打てるんだ
P790のココがイイ!

ロフトは7番で30度と今のアイアンではスタンダード。ロフトは打ち出しの高さに直接的に影響するため、過度なストロングにはしない。競技選手の使用を視野に入れた「Pシリーズ」のこだわりだ。

タングステンを活用したヘッド設計や、フェースへの新素材の導入などによって、番手ごとに最適な位置に重心を設置。従来よりミスヒットにも寛容になり、より幅広いゴルファーが扱いやすくなった。

テーラーメイド自慢のテクノロジー「貫通型スピードポケット」を7番から上の番手に搭載。下寄りのヒットでも無駄なスピンを減らし、ボール初速を維持、飛距離ロスを防ぐ。

反発性能に優れる中空構造を採用。高強度の新素材をフェースを採用し、スイートエリアが最大24%(※)拡大した。軟鉄鍛造のような食い付く打感、打音を充填剤「SPEEDFOAM AIR」で実現。
※2023年P790の7番アイアンとの比較。番手によって異なる
P790の内部を公開
“番手別”最適弾道のためにテーラーメイドはここまでやる

設計は全番手で異なる『FLTD・CGデザイン』を採用。重量や形状の異なるタングステンを各番手(8番より上)に配置することで、番手ごとに求められる性能を実現。ロングアイアンではより低重心にして球を上がりやすく、ミドルアイアンは内部構造とタングステンウェイトによって慣性モーメントを高めて再現性を上げて、ショートアイアンではあえて重心を上げてスピンが入りやすくしている。
加藤プロ推奨 あえてコンボするならこの2つ!
コンボ❶
長い番手はやさしく
短い番手はプラスの操作性
「ミドルアイアンでは飛距離のメリットが欲しい、でもショートアイアンでは操作したい、その境界線が明確なコンボです。P790は軽く打っても高さが出るので、7番と8番の距離のギャップも問題なし」
コンボ❷
P790をUT的に入れた
中・上級者向けセット
「P790&P770、もしくはP770&P7CBのコンボが基本。もし3モデルコンボするなら、P790はアイアン型UT扱いで、5、6番はP770、7番以下をP7CBに。ある程度力のある中・上級者向きコンボです」
写真/小林司、三木崇徳、Getty Images
協力/ゴールデンクロスCC、alldaygolf+cafe半蔵門・麹町
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