
西村至央(にしむら・ゆきひさ)
1977年生まれ。専修大学ゴルフ部出身、USGTF公認コーチ。師匠伊澤利光プロのゴルフ理論を学びティーチングの世界へ。2009年には専修大学同期でもある近藤智弘プロのコーチを務める。2010年USGTFティーチング・オブ・ザ・イヤーを受賞。
まずは8番アイアンで130ヤードを目指しましょう!
女子ツアーの中継を見ていると、自分とヘッドスピードが変わらないのに飛ぶことに驚いたことがあるのではないでしょうか? 自分よりも体が小さいのに飛ぶ。その理由は「インパクト時のロフトに秘密がある」と西村プロは言います。
「私がヘッドスピードと同じくらい大切だと思っているのはロフトを立ててインパクトすることです。例えば女子プロが残り150ヤードを8番アイアンで狙う場面を見て、ご自身と比較してよく飛ぶなと思ったことがあるのではないでしょうか。ヘッドスピードがあまり変わらないのに、彼女たちが飛ぶのはインパクトでしっかりロフトが立ってミートしているからなんです」(西村)
アマチュアゴルファーに多いのはロフトが寝た状態でボールをとらえているため、飛距離ロスをしている。一方プロゴルファーはロフトを立たせてインパクトしているため、打ち出しの高さと飛距離のバランスのとれた打球を飛ばしています。

写真/左はインパクトでロフトが立ち、ボールを押し込めている理想的な形。右はアマチュアに多く見られるロフトが寝た状態でインパクトしている形。スピンが多くなり、吹き上がってしまい飛距離ロスしてしまう。
では、具体的にどれくらい立てて当てればいいのでしょうか?
「理想のインパクトロフトの数値はロフト角マイナス10度で当ててほしいです。例えば8番が36度ロフトであれば、26度前後でとらえると、高さと飛距離のバランスがいい打球が出ます」(西村)
26度前後となると5番アイアンから6番アイアンのロフト状態でインパクトすることになる。
弾道計測器があれば正しくインパクトできているか確認することができるが、「手元にも、通っている練習場にもない場合のチェック方法」があるという。
「コースで振るくらいのスピード感でスウィングして、キャリーで5ヤード伸びたら1度立ってインパクトできていることになります。具体的な飛距離で言えば、8番アイアンでトータル130ヤードを目標にしてトライしてみてください」(西村)
表示のロフトよりも立ててインパクトさせて、飛ばして狙えるアイアンショットを目指しましょう。次回は「正しいハンドファースト」について教えてもらいます!
取材協力/シェパーズゴルフスタジオ