
西村至央(にしむら・ゆきひさ)
1977年生まれ。専修大学ゴルフ部出身、USGTF公認コーチ。師匠伊澤利光プロのゴルフ理論を学びティーチングの世界へ。2009年には専修大学同期でもある近藤智弘プロのコーチを務める。2010年USGTFティーチング・オブ・ザ・イヤーを受賞。
アドレスでインパクトの形が決まる
「ハンドファーストと見聞きして手だけを前に放り出してしまう方がいらっしゃいます。そうすると手元が浮き、わきが空いてシャンクやスライスが飛び出してしまいます。正しいハンドファーストは体の捻転によって、結果的に作られるものなんです」(西村)

画像A/右が見聞きしただけの“ハンドファースト”。左が“正しいハンドファースト”
画像Aの右のように手を先行させることを目的にしていると、スライスやシャンクが出てしまいます。一方で画像Aの左のように正しいハンドファーストは体の前に両手が収まっています。では、この正しい形を作るためにはどうすればいいのでしょうか?
西村プロは「正しいハンドファーストは、お尻と足裏の2つが正しく使えていると勝手に作られるのですが、一遍にお伝えするとチェックポイントが増えて大変になってしまうので、今回はお尻の位置について紹介します。
アドレスで腰が曲がらないように、お尻を後ろに突き出してください。そうすると胸が適度に張られて、ふところが深くなります。手打ちでいいので、その姿勢をキープしたままスウィングしてみてください(画像B上)。その後に、お尻を下げ、腰が前方に突き出した形のままスウィングしてみてください(画像B下)」

画像B/上がお尻が高いバージョンで下がお尻が低いバージョン
「お尻を高いまま打つと、重く低い打球音が聞こえると思います。これがロフトを立てて当てられている証拠になります。逆にお尻が低い状態で打つと、乾いた音や薄い当たりになるはずです。
アドレスでしっかりとお尻を後ろに突き出し、高くキープできていないと、ロフトが立ってインパクトすることが難しい。なので、ハンドファーストが作られるためには、アドレスのお尻の位置が重要なんです」(西村)
インパクトでロフトが立つためには、ハンドファーストの形で捉えることが必要で、そのために適切な体のセッティングを行わなければいけないわけだ。次回はもうひとつのポイントである「足裏の使い方」についてドリルを交えながら解説してもらいます!