ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「スピンを入れるウェッジワーク」がテーマです。
画像: フェースの下側でコンタクトしたボールが、フェース面をせり上がってスピンがかかる

フェースの下側でコンタクトしたボールが、フェース面をせり上がってスピンがかかる

「トン、キュキュッ」。スピンの入ったローピッチを手に入れよう

いよいよ本格的なゴルフシーズン到来ですね。新緑が眩しく、ゴルフコースの芝にもだいぶ緑が戻って来ました。グリーン周りの芝も少しずつ伸びてきて、冬場のようにランニング主体のアプローチだけでは対応出来なくなってくる季節でもあります。今回は、グリーン周りでしっかりスピンを効かせて寄せるためのポイントを考えていきたいと思います。

まずスピンがかかるメカニズムについておさらいです。ボールがフェースにコンタクトした後、ロフトによって差はありますが、ボールはフェース上を、せり上がってからフェースを離れます。この摩擦によってスピンが生まれるのです。

当たり前のようですが、しっかりスピンを入れるためには、フェースの下側でコンタクトすることが条件になります。よく言われるのは、フェース面に刻まれた溝の下から2本目~4本目くらいでコンタクトするのが理想的、ということ。

フェース面の下側でコンタクトし、ボールがせり上がってからフェースを離れる。確かにフェースの上のほうでコンタクトしてしまっては、スピンはかかりにくくなります。またフェース面の下側で当てると、インパクトでヘッドはロフトが立つ方向に倒れます。

すると、打ち出しが低くなり、上級者やプロが時折見せる「低く出て、キュッとスピンがかかって止まる」上質なアプローチになるのです。「フェースに当てるのが精一杯で溝の高さをコントロールするなんて難しすぎる」という声が聞こえてきそうですが、アプローチでは特に打点によって大きくスピンの入り方が変わってきます。

たとえば、フェースのトウ寄りでヒットするとスピンがかかりにくくなるため、ランを出したい時には有効という事がいえます。アプローチショットでスピンをコントロールしていくには、フェースの打点を意識していくことが不可欠といえるのです。

ではフェースの下側でコンタクトするためのポイントを考えていきましょう。一つ目は、右手首の角度をリリースせずにキープすること。フェース面の下側でコンタクトするにはコックが早く解けてしまうと難しくなります。手首を曲げてコックを入れた状態をキープする事で、自分がイメージした高さでヘッドを入れていきやすくなるのです。

打点が安定しない原因のほとんどがアーリーリリース。右手の手のひらとフェース面の一体感。これを意識していただければと思います。

もう一つのポイントは、腕や手先の動きを抑えて、下半身をしっかり動かすこと。特に股関節。短いアプローチでも「手打ち」は禁物。股関節を左右に動かし、下半身主体にスウィングすることでヘッドが走り過ぎたり、逆に緩んでしまうといったミスが出にくくなります。また股関節を使う意識を持つことで、フェース面を低い位置でキープできるため、打点を安定させることにつながります。

私がよくやる練習は、右手1本での片手打ちドリルです。短くカットしたウェッジを使って、フェース面と右手の平の一体感を意識して10ヤードほどのチップを繰り返します。また、グリップとフェース面が近い卓球のラケットや、ジュニア用の短いクラブを使ったシャドースウィングでもイメージしやすいかと思います。

右手をリリースする動きを抑えてフェースの下側の溝でコンタクトするイメージ。「トン、キュキュッ」。低く出てスピンの入ったワンランク上のロールピッチ。チャレンジしていただければと思います。

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