ドライバーでも「左手リード」が大切
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕はあまり飛ばないほうなので、なんとか1ヤードでも飛ばないものかといろいろとやっているわけです。今は女子プロのようにアッパーで打つということをやっているのですが、弾道は高くなるものの、いまいち飛んでいないような……。週刊ゴルフダイジェスト5/6号に「ドライバーで飛ばすなら、ハンドファーストでアッパーにとらえろ!」という記事がありました。アッパーなのにハンドファースト? 一体どういうことなのでしょうか?

週刊ゴルフダイジェスト2025/5/6号で特集されていた、ドライバーでハンドファースト&アッパーに打つコツを実践!
この記事で解説をしてくれている米田貴プロによると、ショットは全て「ハンドファースト」らしいんです。ハンドレイトに打つのはバンカーなどの特殊な状況のみなんだとか。僕はドライバーでアッパーに打つときは少しハンドレイトになるものだと思っていましたが、アッパーに打つ時もハンドファーストなんですね。しかしそれってめちゃ難しいんじゃないでしょうか。
しかし女子プロはハンドファースト&アッパーに打っているそうで、これが飛んで曲がらない理由なんだそうです。ハンドファーストはヘッドを操りやすいのでスクエアなインパクトになりやすく曲がらないし、ロフトが立つのでボール初速が上がりスピン量が減らせるので飛距離が伸びるんですね。またハンドファーストでもアッパーに打つので打ち出しが上がり、キャリーも伸びるということです。

(左)女子プロはハンドファースト&アッパーで飛ばしている。(右)僕はハンドレイトのアッパーで打っていました
ではハンドファースト&アッパーに打つにはどうすればいいのでしょうか? まずは左手リードが大事だそうです。左手リードなら自然なハンドファーストになると米田プロは言っています。その時に大事なことは脱力。手首は掌屈・背屈しますし、腕は内旋・外旋しますが、力んでいると腕は回らなくなってしまいます。
もうひとつ大事なことはインパクトでリリースしないこと。最大飛距離を考えればリリースしたほうが飛ぶそうですが、真っすぐに飛ばそうと思うのならリリースさせないほうがいいということです。そのほうがスクエアが長く保てるということなんですね。

左手でリードする意識だと自然にハンドファーストになります。その時に脱力することが大事
ダウンからインパクトにかけて左足を蹴ってアッパー軌道を作る
これらを意識しながらドライバーを打ってみました。僕は今までハンドレイト気味にインパクトして、インパクトでは積極的にリリースをしていましたから、ほぼ逆のことをやるわけです。しかもその動きをほぼ右手でやっていたので、左手リードというのは本当に違和感しかありません。
やってみると確かに右手で打ちに行くよりも、左手でリードしたほうがハンドファーストになりやすいです。脱力もとても大事ですね。しかしリリースしないという感覚がなかなか難しい。リリースしないでしっかり振り切るという感覚がなかなかわからなかったのですが、積極的に腕を振って、体を回していくとなんとなくできるようになってきました。米田プロも腕は積極的に使ってもいいと言っているので、手打ちにならないように気をつけながら腕の振りは使っていくのがいいようです。
だんだん感覚がわかってくると、確かに当たりが厚くなってきました。スピン量も少ないし、前に行くような球になってきている気がします。
ただ注意しないといけないのは、ハンドファーストのままアッパーに振ろうとすると、どうしても手が浮いてしまいがちになります。そうなるとフェースの下のほうに当たってしまう「薄い当たり」になりやすいんですよね。そこで大事なのが下半身の使い方です。ダウンからインパクトにかけて左足を蹴る(伸ばしていく)ことでヘッドを上昇させるんです。僕は上半身だけでアッパー軌道を作ろうとしていたから薄い当たりになっていたんですね。
やり方としては、まずトップからダウンではダウンブローの意識で左足を踏み込みます。ここでしっかり踏み込むことがインパクトでの蹴りにつながるそうです。そしてダウンからインパクトでは自分の重さをボールにぶつけるイメージで前傾を深くしていきます。そこから左足の蹴りでアッパー軌道を作ります。ここで注意することは前傾角を変えないこと。フォローからフィニッシュではリリースをなるべくしないことで、曲がらない球になるということです。

切り返しでは左足に踏み込み、ダウンからインパクトでは左足の蹴りでアッパー軌道を作ります
さっきやった上半身の使い方にプラスして、この左足の蹴りもやってみましたが、これはかなり難しい。そもそも切り返した後に左足を踏み込むのが難しいので、その後の蹴りはさらに難しいんですよ。どうしても他でクラブを動かそうとしてしまうので、インパクトの前にすでに体が伸び上がってしまうんです。おそらく僕と同じようになってしまうアマチュアは多いと思います。そこで最初はハンドファースト&ダウンブローという意識から始めて、だんだんと左足の蹴りを加えていくというのがいいということです。

(左)アマチュアはダウンスウィングの時に伸び上がりやすい。(右)左足を蹴るときに前傾が伸びてしまってはダメ
その意識でやってみましたが、左手リードの意識ができていればダウンブローに打つのはそんなに難しくないです。そこから徐々に前傾キープの意識で左足を蹴るようにしていくと、少しずつ自然にアッパーに打てるようになってきました。確かにこのアッパーブローは僕が今までやっていた偽物のアッパーブローとは全く違いますね。これだと厚い当たりで曲がりの少ない球が打てそうな気がします。これが女子プロのアッパーブローなんだな~と納得しました。
しかしこれを自分のものにするのにはかなり練習が必要になりそうです。でも少しずつでもハンドファースト&アッパーのスウィングができるようにしたいですね。この記事には他にも体重移動の話や、米田プロのおすすめドリルなどが紹介されているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。