グリーン周りのアプローチの選択肢として持っておくと役立つ「5番ユーティリティ(以下5UT)を使ったアプローチ」を、ゴルフイラストレッスンでお馴染みのプロゴルファー・大谷奈千代に、イラストを交えて詳しく解説してもらおう。

グリーン周りのアプローチの際、ボールからグリーンエッジまで距離が長いとパターで転がして寄せるにはちょっと無理があります。

こんな状況でサンドウェッジを選択するとフェースを開いて構え、大きな振り幅でストロークをしなくてはいけないので、アプローチが苦手な方にとっては難しい状況です。PWや7Iといったクラブを選択して、ピッチエンドランで寄せようとするとインパクトが強くなってしまい縦距離が合いにくいなんてこともあります。

そんな時は5UTでのアプローチが効果的です! 今回は、5UTを使用した寄せのアプローチについてゴルフイラストレッスンで解説していきましょう!

ユーティリティを選択するメリットはアイアンよりもソールが広いことにあります。ソールが広いと、多少手前からヘッドが降りてきてもソールが滑ってくれるのでライが悪いところから打ってもザックリの心配がありません。

画像: グリーン周りのアプローチで、パターで転がすのはちょっと……という距離の場合5UTがオススメ。ソールが広いのでザックリの心配がなく、ロフトが立っているためPWや7Iと比べて振り幅も小さくていい

グリーン周りのアプローチで、パターで転がすのはちょっと……という距離の場合5UTがオススメ。ソールが広いのでザックリの心配がなく、ロフトが立っているためPWや7Iと比べて振り幅も小さくていい

また、PWや7Iよりもロフトが立っているのでストロークの振り幅が小さくなり、ミスヒットを軽減することができるので縦距離がしやすくなります。

さらに、パターよりもクラブのロフトが多めなのでボールに高さが出るのも特徴です。こういった理由から、ユーティリティのアプローチを知っておくととても便利なのです!

5UTを使用したアプローチでは、イメージとしてはパターのように持ち、パターと同じ打ち方をします。クラブが長いので、イラストAのようにできるだけグリップを短く持って構えましょう。

画像: イラストA:5UTをパターのように構えて打つ。クラブ長があるぶん、できるだけ短く握ろう

イラストA:5UTをパターのように構えて打つ。クラブ長があるぶん、できるだけ短く握ろう

パターでは肩幅程度のスタンス幅で構え、左目の真下にボールをセットしますが、5UTではスタンスは狭めにし、ボールポジションはスタンスの中央からやや右寄りで構えます。フェースはターゲット方向に対してまっすぐ構え、ボールは少しトウ寄りで構えましょう。

ストロークの際は、頭を動かさずに上体の前傾姿勢を保ったまま、肩を上下に動かしてターゲットラインに沿ってストロークを行います。

画像: 5UTでの寄せではスタンスを狭めて、ボールはスタンス中央からやや右寄りに。フェースはターゲットにまっすぐ構え、ボールを少しトウよりにセットすると転がりやすい

5UTでの寄せではスタンスを狭めて、ボールはスタンス中央からやや右寄りに。フェースはターゲットにまっすぐ構え、ボールを少しトウよりにセットすると転がりやすい

もちろん、まったく体が回らないわけではありません。バックスウィングでは左肩が下がり右肩が上がりますが同時に胸も少し右を向きます。フォロースルーも同様です。通常のショットと比較すると、体を回す意識がないぶん、肩の横回転の度合いが小さくなります。

しかし、バックスウィングの際、肩を上下ではなく右に回す意識があるとクラブがインサイド方向に低く上がってしまいます。こうなってしまうとインサイドから振り下ろしてしまうのでダフリやトップの原因となりクラブの最下点が不安定になってしまうので注意しましょう。

画像: 肩は縦に回す意識を持とう。右に回す意識があるとクラブがインサイドに上がり、ダフリやトップの原因となる

肩は縦に回す意識を持とう。右に回す意識があるとクラブがインサイドに上がり、ダフリやトップの原因となる

ヘッドに軽くボールを当てるイメージでボールをヒットするだけである程度のキャリーとランが出ますから、エッジの間にある長めの芝も簡単に越えてくれます。是非一度お試しください!

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