4試合に出場し、メルセデス・ランキングで29位につけている19歳ルーキー・中村心。彼女のスタッツを見て驚くのがドライビングディスタンスが8位ということ以上に、77.7778%というサンドセーブ率の高さ。もちろんランキングは1位で、2位の柏原明日架に10%以上の大差をつける驚異的な数字だ。
画像: ウェッジを手にするルーキーの中村心

ウェッジを手にするルーキーの中村心

19歳ルーキーの中村心。デビュー戦のVポイント×SMBCで37位(初日8位)と活躍し、3戦目の富士フイルム・スタジオアリスではプレーオフで惜しくも2位。2試合でポイントを「110.12」に積み上げてメルセデスランキングは29位、リランキングは暫定5位。シード獲得に向けて後半の出場権をほぼ手中にしている。

ステップ・アップ・ツアーでもプレーオフで敗れたが、4月だけでプレーオフを2試合も経験。新人とは思えない落ち着いたプレーが目立っている。そんな中村の武器のひとつが、バンカーショット。サンドセーブ率が77.7778パーセントと、驚異的な数字だ。

サンドセーブ率77%はバンカーから4回に3回以上、2打でホールアウトする数字。砂から打って1パットで上がるいわゆる”砂イチ”の成功率が高いということ。2位との差は10%以上で今季優勝している安田祐香や佐久間朱莉とは約15%、岩井姉妹とは40%も差がある。

画像: PWでバンカー練習に励む中村心

PWでバンカー練習に励む中村心

今週開催されるパナソニックオープンレディースに出場する中村は大会前日もバンカー練習に励んでいた。サンドセーブ率1位のバンカーショットは得意か聞いてみると「そうでもないですよ」と謙遜するが、その練習法には意味があった。

「今週のバンカーは粒が大きくて、いつもと違うんです。それで距離を出す練習をしてました」

SWではなくPWを握って50ヤード以上の距離を出すバンカー練習。ベテランキャディのアドバイスかと思ったが、いつもと違う砂の感覚をつかむために自ら考えての練習法だった。

年間を通して女子プロの練習を見ている中村修プロはバンカーショットの上手さは練習の賜物だという。

「大粒の砂からは意外とボールが飛ばないし、距離感を出しづらい。バンカーってやればやるほど上手くなるのでやっぱり練習がポイントになります。足を広げて左足重心にして、ちょっと左を向いて打っていたけど、教わるのではなくて、その感覚を練習でつかんでいる。短く握ってシャフトをしならせないで距離を出すのもそう。自分で考えて練習して感覚をつかむ、そういう技術と練習する力が強さにつながっていると思います」

バンカーは上手いがウェッジのリフティングが苦手という一面もある。LPGAがインスタにアップした「リフティングチャレンジ」では記録(回数)が伸びず、恥ずかしそうにしていた。

中村はまだ19歳だが、練習法はベテランさながら。初優勝を逃した悔しさを胸に、初日に臨む。

中村心の今シーズンの活躍ぶり

開幕前に中村心にインタビュー

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