海外女子メジャー今季初戦「シェブロン選手権」でメジャー初優勝を飾った西郷真央が6日午後、アメリカ・ロサンゼルスから一時帰国。成田空港で凱旋会見を行った。
画像: 会見を前に記者らから花束を贈呈された西郷真央

会見を前に記者らから花束を贈呈された西郷真央

日本人選手のメジャー制覇は西郷が5人目。1977年全米女子プロ優勝の樋口久子、2019年全英女子オープン優勝の渋野日向子、21&24年全米女子オープン優勝の笹生優花、24年エビアン選手権優勝の古江彩佳に続いた。

●「一生忘れられない思い出」

――メジャー優勝の心境を教えてください。

「優勝が決まったときは本当に嬉しかったです。もう一生忘れられない思い出かなと思っています」

――米ツアーの初優勝がメジャーだったことについて。

「まさか初優勝がメジャーっていうことはほんとに思ってなかったので、自分でもすごい驚いた気持ちはありましたけど、頑張ってきてよかったなって、まず思いました」

――多くの祝福があった?

「一週間近くぽんぽんLINEが来たり、メッセージが来たりしてたので、先週の試合期間中も来たりして、いままでにない連絡の量でした。嬉しい言葉をもらえたので、ポジティブに頑張れる前向きになる言葉をかけてもらえました」

最終日は最終18番でバーディを奪い、同じホールで実施された5人によるプレーオフでもバーディを奪い、劇的な優勝だった。

画像: 時折笑顔を見せながら質問に応じた

時折笑顔を見せながら質問に応じた

●「一週間通して一番納得のいくストロークができた」

――プレーオフで勝ち切れた要因は?

「いろんな要素があると思いますけど、やっぱり最後まであきらめずにプレーしたことによってつかみ取れたんじゃないかなって」

――正規の18番では大きなガッツポーズ。

「少なくともバーディを取らないとプレーオフに進めないのはわかっていたので、自分に少しずつプレッシャーをかけたパッティングにはなってしまったんですけど、緊張感もありながら、自分のこれまでの練習の成果を信じて最後のパッティング。一週間通して自分のなかで一番納得のいくストロークができたので、それがプレーオフにもつながってくれたと思います。今までにない緊張感に打ち勝てた感覚がありました」

●「自分では『スランプ』って言ったことないし、思ったことはない」

米ツアーに参戦して2年目のツアー&メジャー初優勝。順風満帆に見えるが決してそうではなかった。22年は日本女子ツアーで10戦5勝を挙げながら、後半は首の痛みなどでスウィングに狂いが生じ“スランプ”に陥る苦しい時間を過ごした。

――ここまでの道のりはどんな道のり?

「もちろんいいプレーができたこともありましたけど、なかなか結果につながらなかったりとか、優勝できなくてすごく悔しい思いをした試合もあったので。それがこのメジャーという大会で初優勝を挙げられたのは本当に嬉しかったです」

――“スランプ”を経験したことについては?

「自分では『スランプ』って言ったことないですし、思ったことはないので。あんまりそういう言葉は使いたくないんです。ゴルフには絶対、波があると思っているんで、それを自分がどれだけ冷静に分析して乗り越えるかなって思ってます。これからまた辛いことがあるかもしれないけど、変わらず自分のやることを信じて続けるだけかなと思います」

●「時間の使い方が変わった」

23年の11月の伊藤園レディスで6勝目を挙げ復活。昨年米女子ツアーにフル参戦し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、米ツアー初優勝を目指すなかでのメジャー優勝だった。

――アメリカに行く前と今とで一番成長したところは?

「ちょっと言語化は難しいですけど、経験を積んだことによって、自分がこう、どうしたらどうなるっていうようなパターンが見えてきて。ゴルフ以外のところでも効率よくできたり、しっかり練習ラウンドして、体力を向上して試合に臨むってことだったり。昨年(米ツアーを)始めたころは、練習コースもチェックしたいし、かなり練習したいっていうところで、4日間体力が持たないことがあったんですけど、時間の使い方っていうのが変わったかなと思います」

●ジャンボに「自分のこれからの目標を伝えたい」

復活には師匠のジャンボ尾崎の支えもあった。18年にジャンボゴルフアカデミーに一期生として入門。優勝直後にはジャンボからYouTube上で「海外での初優勝がメジャーとは西郷らしいね。常に準備を怠らない西郷だからいずれ勝利の報告があるとは思っていた。西郷どん、メジャー優勝おめでとう」という祝福コメントを受けた。

――一時帰国してジャンボに会いに行く?

「ご挨拶に伺って、優勝できましたっていうことと、自分のこれからの目標だったり、どういうふうになっていきたいかっていうところを伝えたいです」

――その目標とは?

「あんまり言語化したくなくて、それが今年達成できたかどうか、最後の試合で報告できたらなって思います」

――日本ではどう過ごす?

「まずしっかり体を休めて、次の大会に向けて、クラブの調整だったり、自分の体の状態をしっかり仕上げていって、大会に向けてパフォーマンスができるように、充実した時間を過ごしたいです」

――リフレッシュ法は?

「毎回(日本に)帰ってくるとちょっと体重が増えて、アメリカに戻っての繰り返し。いつも好きな日本食を食べて、あとはしっかり睡眠を確保して体を休めたいです」

●全米女子オープンに向けて「ロフトの調整だったりしてきた」

アメリカに戻り、次の試合は全米女子オープン。昨年は10オーバーで予選落ちだった。今年はメジャータイトルホルダーとして5月29日に開幕するメジャー2戦に臨む。

――次戦の全米女子オープンに向けては?

「今年シーズンに入ったとき、ロフトの調整をしたのはどちらかというと全米女子オープンに向けての調整でした。(ショットの)コントロールだったり、自分の課題にしているものが全米女子オープンでしっかり生かせたらいいと思いますし、気持ちは入りやすいと思いますが、いつも通りプレーしたいです」

――ロフト調整というのはメジャーだからというのがあるんですか?

「昨年、(番手の)間のスピン量が、ラインが出ても(グリーンに)止まってほしいところで止まってくれなかったりとか、いいショットがいい結果を生まないことが多々あったので、それが引っかかっていて、今年はアイアンのロフトを寝かせたりして、ちょっとずつ調整してきました」

――シーズン始まる前に全米女子オープンはターゲットのひとつだった?

「悔しい思いを一番した大会でもあったので、だからこそっていうのはありますけど、基本的には、どの試合も変わらず同じようにプレーするのがモットーです。昨年ふがいなさを一番感じた試合ではあったので、今年はそこ(全米)に向けてフォーカスしていきたなって感じです」

ーー開催コースのエリンヒルズは映像で見たりした?

「少し見ましたけど、実際現場に着いてやってみないと、感覚やイメージがわかないっていうのが正直なところです。しっかりコースチェックしたいなと思います」

――メジャーでもう1回、2回勝ちたい気持ちになる?

「優勝したからそう思うとかはないですけど、常に出る試合は優勝したいって気持ちで試合に出てるので、勝ったからより気持ちが強くなるかって言われたらそうじゃないですね」

昨年は笹生優花が全米女子オープン2度目の優勝を果たした。西郷もメジャー2勝目と日本人でまだ達成されてない2大会制覇に向けて、全米女子オープンに臨む。

西郷真央のドライバーショット連続写真

西郷真央、メジャー初制覇

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