
グリーン周りの”ウェッジ戦略”について考えた(写真はイメージ)
1本? それとも複数?
クラブフィッター小倉です。今回は、グリーン周りのクラブ選択についてです。先日、お客様にこんな質問をされました。「グリーン周りのアプローチって、1本のウェッジでやったほうがいいの? それとも複数のクラブを使い分けたほうがいいの?」と。なかなか難しい質問です。
テクニックのあるツアープロでさえ、1本で行うプロと、複数のクラブを使い分けるプロがいます。明確な答えは出せませんが、基本的には、状況に応じて複数のクラブを使い分けたほうが、ミスを減らしやすいと私は思います。
よほど練習を重ねたゴルファーであれば、1本のウェッジを使って、様々なテクニックを駆使してアプローチするのもアリですが、そこまで練習量を確保できないゴルファーであれば、打ち方を変えずに、ロフト角の違いによってキャリーと転がる量を調整したほうが、ミスが少なく距離感も出しやすいと思います。
理由は、転がせるエリアがあるなら、状況に応じてロフト角の立ったクラブを使って転がしたほうがミスの幅を小さくしやすいから。とはいえ、それぞれのクラブがどのくらい飛んでどのくらい転がるかを練習してつかんでおく必要があるので、ある程度の練習は必要になります。
もし複数のクラブでそれぞれの距離感を作るのがうまくいかない、難しいと感じた場合は、無理に複数のクラブを使用しようとせず、1本に絞りこんで振り幅で距離感を調整するほうが大きなミスを減らせるかもしれません。この問いについては、それぞれのゴルファーが自身で答えを探すしかないでしょう。
打ち方やボールの種類によって変わってしまうので、あくまで私のイメージですが、キャリー3、ラン7ぐらいで47度のPW、キャリー5、ラン5ぐらいで50度のAW、キャリー8、ラン2ぐらいで56度のSWといった感じを目安にしています。
打ち方としては、ややボールに近く立ち、少しヒールを浮かすイメージで打つと余計なスピンがかからず、素直な転がりのアプローチがしやすいです。もし自分がひとつの打ち方で1本に絞るならAWにします。ややバウンスの小さいAWは、薄い芝やベラグラウンドでもボールを拾いやすいですし、高さもそれなりに出るので汎用性が高いです。
皆さんは、グリーン周りのアプローチ、複数のクラブを使い分けていますか?それとも1本で対処していますか?