レベルブローに振ることができれば、出球のコントロールができ、芯で打ててエネルギー効率の良いインパクトで実現できると辻村明志コーチ。レベルに打つためのコツを、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた!

テークバックの「最初の30センチ」が重要

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。週刊ゴルフダイジェスト6/3号に「レベルに振れればインパクトが極まる」という記事がありました。この記事ではレベルに振れれば芯で打てて、出球がコントロールでき、エネルギーがボールに乗ると言っています。そんなにいいことだらけならば、なんとか僕もレベルに振りたい! ということで、記事に書かれていることをいくつか試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2025/6/3号で特集されていた、レベルブローで打つコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2025/6/3号で特集されていた、レベルブローで打つコツを実践!

この記事で解説をしてくれている辻村明志コーチによると、ショットは全てインパクトに集約されるとうことです。そして球筋はインパクト時のフェースの向きとヘッド軌道で決まるんです。しかしアマチュアは芯に当たらないことが多く、どうしてもフェースの向きに意識がいきがちです。しかし辻村コーチはフェースの向きよりもヘッド軌道のほうが重要で、軌道が整えばヘッドが暴れることはなく、フェース面を管理できるといいます。

辻村コーチの考えではフェース面はずっとスクエアの感覚で、ヘッドをどう入れてどう抜いていくか、それだけということなんです。そのためにはレベルブローで点ではなく線のイメージでインパクトゾーンを作ることが大事なんですね。それができれば、フェースは常にスクエアのままでヘッドを水平に動かせるので、ボールを強く押すことができ、曲がらず飛距離が出るということなんです。こりゃ本当にいいことずくめですね。

画像: インパクト前後でヘッドが水平に動くのが理想

インパクト前後でヘッドが水平に動くのが理想

ではどうすれば、レベルブローに振れるのでしょうか。まずはテークバックです。インパクトゾーンを作りたいと言っても、実際のスウィングの中でヘッド軌道やフェース面をどうこうできるものではないんですよね。そこで、その前段階のテークバックを意識することが大事なんです。

まず大事なことは手でクラブを上げず、腕の三角形をキープすること。手を使うとクラブはあらゆるところに上がってしまうので、両腕で作った三角形が崩れないようにすることが大事になります。

画像: (左)手だけでクラブを上げてはダメ。(右)腕の三角形が崩れないように上げる

(左)手だけでクラブを上げてはダメ。(右)腕の三角形が崩れないように上げる

もうひとつはお腹や胸骨、足裏などを意識して、体幹のエネルギーを使って始動すること。テークバックというのは重力に逆らってクラブを上げる動きなので、体幹のエネルギーを使うことが大事なんですね。

画像: お腹や胸骨を意識して、体幹のエネルギーを使うように始動する

お腹や胸骨を意識して、体幹のエネルギーを使うように始動する

そしてテークバックは「最初の30センチ」が重要だと辻村コーチは言っています。しかもシンプルに打ち出したい方向に対してヘッドを引くだけでいいそうです。右に打ち出したいのならヘッドはややインサイドに上げ、左に打ち出したいのならややアウトサイドに上げるということですね。

始動のときにしっかりと三角形を意識しながら体幹を使い、打ち出したい方向に対してテークバックできれば軌道もフェース面も安定するということです。

画像: (左)右に打ち出す時はややインサイドに上げる。(右)左に打ち出す時はややアウトサイドに上げる

(左)右に打ち出す時はややインサイドに上げる。(右)左に打ち出す時はややアウトサイドに上げる

実際にやってみると……

それらを意識してボールを打ってみました。僕はもともと少しカット軌道のスウィングなので、右に打ち出すのが苦手なんです。なので、少しインサイドにクラブを上げて右に打ち出す球を打ってみました。でもね、そもそも切り返しでアウトサイドにクラブが行ってしまうので、テークバックをインサイドに引いても右に打ち出せないんです。何度か打ってみましたが、真っ直ぐには打ち出せても右には打ち出せない。

そこでハッと気付きました。テークバックの時に手だけでヒョイっとクラブを上げてしまっていたんですね。

今度は両腕の三角形をキープすることを意識しながら、手で上げてしまわないことを意識して打ってみました。するとややインサイドに引くと、しっかりとクラブがインサイド気味から下りてきて、出球が少しだけ右になり、少し左に戻る軽いドローが打てました。やはり体幹を使ってテークバックすることが大事なんですね。

今度は逆にややアウトサイドに引いて打ってみました。もちろん腕の三角形を意識して体幹を使ってクラブを上げます。そうすると少し左に出たボールが軽く右に曲がって戻ってきました。このフェードの動きはもともとフェードヒッターなのでやりやすかったですね。

腕の三角形、体幹、そしてテークバックの方向を意識して打ってみましたが、とてもシンプルながら、今までよりもしっかりとインパクトできる感覚があります。確かに少しだけインパクトゾーンが長くなっている感じもありましたし、厚い当たりが出る感覚もあります。

もうひとつポイントとして、インパクトではお腹を回すということを辻村コーチは言っているんです。上半身や下半身の動きを意識せず、体の中心であるお腹を回すだけ。お腹を回す意識だと肩は開かないし、足を使わないので軸もブレない。お腹に意識があることで前傾も起きにくく、インパクトで低くボールを押し込めるんですね。

画像: お腹を回す意識にすると、軸がブレず前傾が起きにくくなる

お腹を回す意識にすると、軸がブレず前傾が起きにくくなる

さっきまでの腕の三角形と体幹を意識したスウィングに加えて、インパクトでお腹を回す意識でボールを打ちましたが、これがいい! 今まではもっと肩とか腕を振るような意識だったのですが、お腹を意識することで手の意識が薄れ、しっかりと体を使って打てている感じがします。確かにさらに低くボールを押し込める感じがするし、何より前傾が本当に崩れにくい。なんだか凄くいいスウィングになった気がします。

今回、レベルブローで打つためのポイントをいくつか試してみましたが、これは本当に良かったです。インパクトゾーンが良くなった気がするし、当たりが厚くなって強い球が出るようになりました。

この記事では他にも切り返しで注意するべきポイントや、辻村コーチのおすすめドリルなんかも紹介されていますので、ぜひ記事を読んで試してみてください。

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