
ベテランシングルの豊富なラウンド経験から生まれた、大ミスを防ぐためのポイントとは?(写真はイメージ)
ちょっとしたことで大ミスは防げる
前回に引き続き、自分がラウンドの際に実践している「ミスを未然に防ぐ」ちょっとしたポイントをご紹介していきたいと思います。プレー中は、実に様々な事態が起ります。コースもあるがまま、ボールもあるがままでプレーするゴルフでは予測不能な事態に対処していかなければなりません。
そしてそれに伴い、プレーヤー自身の心の中にも次々と色々な感情が沸き上がります。そんななかで、一打一打ショット、パットを紡いでボールを目的地に向かって打ち進めていくなかで、いかにミスを減らしていくか。
自分自身のラウンドを振り返ったとき、「ああ、ここに気を付けていたおかげで、大きなミスにならずに済んだな、まずまず上手くいったな」と思えるポイントがいくつかあります。それは実にちょっとしたこと。それをいくつかランダムご紹介していきます。
その1 ライが悪い時はノーフィニッシュで。
ボールが沈んでいたり、深いラフに埋もれていたり、といった状況では、まずは脱出を第一に考えたいところですが、こうしたとき気をつけたいのは、腕の力だけでボールを強く叩きにいってしまうこと。無用な力みにつながりミスが出やすくなります。
こんなときに意識しているのは、無理にフィニッシュを取らないこと。ヘッドの重さを生かして、インパクトでボールにコンタクトしたら、もうそこでスウィングは終わり。しっかりバッグスウィングは取りますが、ヘッドの重みを生かして落とすイメージです。
悪いライからのショットで必要なのは、きっちりボールにコンタクトすること。無理に振り抜こうとせず、アドレスの位置にヘッドを戻すことを意識するだけでミスの確率を減らすことが出来ると思います。
その2 つま先下がりは「ツッコミ引っかけ」に注意。
つま先下がりのライというのは、一般的にはスライスなど右にボールが出やすくなるといわれています。ただ傾斜が強い場合には下半身の動きが制限されて、上体主体のスウィングになってしまうケースがあります。こうなると、むしろ左へ引っかけるミスを警戒する必要があります。
こうしたライで注意しているのは、強振しないこと。出来るだけ下半身、特に股関節を柔らかくキープしたまま、スリークォーターくらいのショットを心がけるようにしています。
その3 チップショットの距離感が合わないときは、ボールと身体との距離を変えてみる。
自分ではイメージ通りに打てているのに、なぜか距離感が合わない。これは、ボールに近く立ち過ぎていたり、離れすぎていることが原因となる場合があります。一般的には、近く立てば、強い球筋になり、遠く立てば、やわらかい弾道になる傾向があります。
ボール一個分くらい立つ位置を調整することで、びっくりするくらい、距離感が合うようになったりします。ラウンド中に「今日はショートしがちだから少し強めに入れよう」などと、振り幅やスウィングの強さを変えようとすると、今度は極端にオーバーしたりと、たいていうまくいきません。スウィングを変える前に、まずは立つ位置を微調整してみるのがおすすめです。
その4 ボールが曲がり出したら、まずボールの位置を疑ってみる。
ドライバーで突如ボールが曲がり出す。スウィングの感覚は決して悪くはないのに、自分のイメージと全く逆の弾道が出てしまう。こんなときは、基本的にアドレスが乱れているものです。ただ、スタンスの向きや、肩の向きだけ揃えようとしてもどんなふうに乱れているのか、気づきにくいことが多いです。
そんなときはボールの位置を決めてからアドレスを作ってみて下さい。私の場合、右寄りに置いてしまう事が多いので、左足かかとの延長線上にボールを置いて、アドレスしてみるようにしています。ボールと身体の位置を再確認することで、「ああ、こんなに右肩が前に出ていたのか」とか「ボールを真上から見過ぎていたな」などと、自分の感覚のズレを認識しやすくなります。
以上、今回は4つのポイントをご紹介しました。ひとつでも皆さんの参考になれば嬉しいです。