121年の歴史を刻むカナダのナショナルオープン、RBCカナディアンオープンの決着はプレーオフにもつれ4ホール目でイーグル逃しのバーディを奪ったライアン・フォックスがツアー5勝のサム・バーンズを下し栄冠に輝いた。1カ月前にシグネチャーイベントの裏でおこなわれたマートルビーチ・クラシックで優勝したばかりの38歳が早くもツアー2勝目を挙げた。

今大会過去2勝を誇り今週開催の全米オープンでも本命のひとりでもあるローリー・マキロイが予選カットラインに12打足りず下から数えた方が早い順位で予選落ちした大会で、最後に笑ったのはニュージーランド出身のベテラン、フォックスだった。

画像: PGAツアー「RBCカナディアンオープン」を制したライアン・フォックス(写真/Getty Images)

PGAツアー「RBCカナディアンオープン」を制したライアン・フォックス(写真/Getty Images)

最終組から10組早くスタートしバック9で5連続バーディを含む6アンダー29をマークしたバーンズが通算18アンダーで先にホールアウト。

誰も追いつけないかに思われたが最後の最後18番で5メートル強のパットを絶妙なタッチで沈めバーディフィニッシュを決めた最終組のフォックスがバーンズに並びかけ決着はプレーオフへ。

23年のマッチプレー選手権で圧倒的な強さを見せつけ優勝しているバーンズとマートルビーチでも三つ巴のプレーオフを制しているフォックスの一騎打ち。

だがともにチャンスを決められず「(プレーオフ)最初の3ホールはどちらも眠ったいようなプレーをしてしまった」とフォックス。しかし4ホール目は劇的だった。

パー5のセカンド残り259ヤードを3番ウッドで2.5メートルのイーグルチャンスにつけたフォックス。

「あのセカンドショットは人生最高の1打だった」と本人も認めるスーパーショット。イーグルパットは決められず「あれを沈めていたら最高だったけど、勝ちは勝ちだからいいでしょ」と両腕に2人の娘を抱えながらインタビューで喜びを口にした。

アスリート一家に育ったフォックスの父・グラントさんは元オールブラックス(ラグビーのニュージーランド代表チーム)のゴールキッカー。87年のワールドカップで母国を初代チャンピオンに導いたスーパースターだ。

母方の祖父もクリケットの有名選手で引退後はナショナルチームのコーチを務めた人物。

本人は下積み時代が長く遅咲きだが30代後半に差し掛かったいまキャリアのピークを迎えている。

「世界でもっとも難しいコース」と称させるオークモントCCで開催される次週の全米オープンは週末荒天が予想されている。前哨戦で苦戦したマキロイがどこまで立ち直れるか? ブライソン・デシャンボーの連覇はあるのか? 好調なフォックスにも上位争いに割り込むチャンスはある。

PGAツアー公式YouTubeで「RBCカナディアンオープン」最終日のハイライトをチェック(フォックスの人生最高の一打は14分55秒〜)

画像: Highlights | Round 4 | RBC Canadian | 2025 www.youtube.com

Highlights | Round 4 | RBC Canadian | 2025

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