
ニチレイレディス初日、2位スタートの西澤歩未
名刺代わりにしては鮮烈なレギュラーツアーデビュー戦だった。
インスタートの西澤は前半こそ15番パー4のバーディ1個の1アンダー35だったが、後半アウトで大爆発。1番パー5でピンまで残り119ヤードの第3打を9番アイアンで50センチにつけてバーディを奪うと、4番パー4は5メートル、5番パー4も6メートルのミドルパットを決めてスコアを伸ばした。勢いは止まらず7番パー5、8番パー4で連続バーディ。9番パー4はアプローチが寄らず唯一のボギーとしたが、レギュラーツアー初ラウンドで67の好スコアをたたき出した。
「ドライバーの飛距離が出ていてショートアイアンで打てるホールが多かった。セカンドもセンター寄りを狙っていたけど、ピンに近いホールが多くて、そのチャンスをものにできました。67(を出したの)は本当に覚えていないくらい前です」
2003年生まれで6歳からゴルフを始め、昨年11月のプロテストに5度目のチャレンジで合格。QTランキング91位で臨んだルーキーイヤーの今季は前週までレギュラーツアー出場はなく、下部のステップ・アップ・ツアー8試合に出場している。最初の2試合こそ予選通過(結果は2試合ともに44位)を果たしたが、3試合目から6試合続けて予選落ち。どん底状態にあっただけにレギュラーツアー初ラウンドでの5アンダー2位発進には笑みが絶えない。
「先週までステップ・アップ・ツアーで予選落ちが続いていたんですけど、今日はショット、パットでいい修正ができたので、いいスコアが出てうれしいです。パターはタッチを考えてラインを読むようにしたらイメージが沸いてきました。今週は主催者推薦をいただいたので楽しみにしていました」
前週までの暫定リランキングは107位。今大会で上位に入れば大会後の第1回リランキングをクリアすることが可能だが、もっと大きなチャンスも出てきた。首位と1打差で迎える2日目以降で逆転優勝すればデビュー戦Vという快挙を果たすことになると。
「高校2年で初めて出たプロの試合がニチレイで、そのときはティーショットが難しいとドキドキしていたけど、今日はあまりスコアを考えず1個1個やったらよかったので、明日も一つ一つ今日みたいに一生懸命できたらなと思います」
透明感のあるビジュアルも魅力のル―キーが飛躍への第一歩を踏み出した。