ビギナーを脱したゴルファーの前に立ちはだかるのがスコア100の壁……いわゆる“100切り”を達成するために大切なポイントとは? 今回は「雨ゴルフ」をテーマに、東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロに解説してもらおう。
画像: 東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

①地面の状態が悪い

2025年は梅雨の時期でも平年より雨量が少なく、ゴルファーにとってはありがたい環境だ。とはいえ、雨ゴルフの注意点を押さえておくことはやはり重要。後藤は「雨ゴルフの注意点って本当にいろいろあるんですけど、とくに3点気を付けてほしいことがあります」という。

画像: 雨ゴルフの注意点は?(写真はイメージ)

雨ゴルフの注意点は?(写真はイメージ)

「まず1つ目は地面の状態が悪くなっているということです。 地面から打つ番手の場合、ソールが固い地面を滑ってくれるので多少ダフっても結構ごまかせているんです。でも雨が降って地面が湿り軟らかくなると、普段ならボールが比較的綺麗に前に飛ぶような当たりができていても、雨だとちゃんとダフってしまうんです。
 
だからといってトップしてしまうと地面がぬかるんでいるのでボールが転がらず『とりあえず前には進んだよね』ともなりません。シンプルに、セーフティに飛ばせるゾーンが狭まってボールに対してよりクリーンに当てないといけなくなっちゃうわけですね」(後藤、以下同)

②ランが出にくい

そして2つ目が「ランも出にくい」ことだ。

「前述しましたが、地面がぬかるんでいるとボールが転がらない、要するにランが出ません。そしてダフりやすいためキャリーもロスしやすいんです。なので雨ゴルフって飛ばないのをちゃんと受け入れて、普段のように思いっきり振るより、1番手上げてミート率重視。例えばフルショットじゃなくて10時2時の振り幅でスウィングしたいですね。飛ばすより『ちゃんと当てる』に集中していくこと。振り幅が小さくなればなるほど、普段からちゃんと練習していれば当たりやすくなっていくと思いますよ。
 
またグリーンのスピードも重くなりやすいのでパターも要注意ですね。いつもよりちょっと強くじゃなければいけないと覚えておきましょう」

もちろんランが出ないということはそのぶんアプローチでダイレクトにピンを狙いやすいとも言える。「ランが出ないのは決して悪いことばかりではないです」と後藤は言うが、メリットとデメリットの差し引きは「何とも言えない、微妙な感じですね」とのことだ。

③プレーのリズムが速くなる

そして3つめの注意点が「プレーのリズムが速くなりやすいこと」だ。

「そもそも雨で濡れるのって不快感がありますよね。そしてボール地点まで歩いて、距離を測るところまでは傘を差していても、いざスウィングする場面では傘を置くわけじゃないですか? で、傘を置いている間はずっとびしょ濡れなわけです。
 
そうなった時に何かが欠けて普段通りのルーティンじゃなくなったり、同じルーティンをやっていてもリズムがいつもより速くなってしまいがちなので注意してください」

後藤の場合はプレーのリズムを崩さないように「傘を差さないタイミングをあえて作ったりします」という。

「例えばボールの近くで距離を測っている時点でもう傘を差していないとかですね。『雨に濡れるのが嫌だから、早く傘を差したい』って思わないようにするみたいなことは結構意図的にやったりしますね。ただ、100切りを目指す方々のレベルでそれをやるのは結構酷な話だと思います」

そもそも雨ゴルフは避けるべき?

とくに注意したい3つの注意点を後藤に挙げてもらったが、他にも気を付けるべきことはまだまだある。雨ゴルフは晴れの日と比べて注意すべきことが非常に多いため「個人的な意見ですが、ぶっちゃけて言うとエンジョイゴルファーならば雨ゴルフってあんまり行ってほしくない部分もあるんですよ」と後藤。

「とくに100切りを目指すゴルファーならばそもそも自分のことで結構手いっぱいです。晴れの日でも考えることが比較的少ない状態でそれなのに、やることがさらに増えるわけです。
 
だからスコアを重視するならやっぱり雨の日のプレーは避けることになるし、何ならちゃんと『雨ゴルフだとこうなる』をわかっていない状態だと、ルーティンのリズムが崩れて知らず知らずのうちに下手になってしまう危険すらあるんです」

逆に月例競技やクラチャンなど「競技」としてゴルフをしている、あるいはゆくゆくはしてみたいと思っているのなら「むしろ練習だと思って雨の日もラウンドするのは全然あり」と後藤。

「試合だったら、よほど酷くない限りは雨でもプレーすることになりますからね。避けられないんです。逆に言えばそうでない、趣味としてプレーするエンジョイゴルファーであれば、正直あまり無理して行かなくていいんじゃないかな? とはちょっと思っちゃいますね」

もちろん「『せっかくの休みだから雨でもプレーしたい』というのもわかります」と後藤。そういったゴルファーに関しては後藤が教えてくれた注意点を頭に入れたうえで「雨でスコアが良くないのは全然普通なこと。気にせずプレーしてください」とのこと。また雨の日のプレーを避けるとしても、キャンセルフィーが発生するかどうかはゴルフ場によって異なるため、事前にしっかり確認しておくことも大切だ。

協力/広尾ゴルフインパクト

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