
"妹分"の馬場咲希とダブルスを組んで2位スタートの吉田優利
この吉田優利選手と馬場咲希選手には、ある共通点があります。それが、「同じボールを使っている」ということ。両選手とも、ブリヂストンの「ツアーBX」ボールを使用しているのです。
女子ツアーで記者兼コーチとして活躍する中村修プロは、ボールの重要性についてこう語ります。
「選手は打つ前に弾道のイメージを明確に描いてからアドレスに入ります。そうすることでフェース向き、ボールの位置やスタンスの向きなど打ちたい弾道に合わせたアドレスをミスなく取ることができます。しかし、普段使っていないボールだと打感、スピン量、弾道の高さ、飛距離などが変わり、イメージが湧きにくくなってしまい、結果も良くない方向に行くことが往々にしてあるんです」
ダウ選手権の初日のフォーマットは一つのボールを交互に打つフォアサム。残り100ヤードからどんな弾道でピンに寄せるか、残り30ヤードからアプローチでどうスピンを効かせるかをイメージするときに、普段使っていないボールでは難しいのは想像できます。
「選手やツアー担当者はヘッド、シャフト、ボールすべてのマッチングを考えてフィッティングしていますので、ボールが変わると慣れるのにある程度時間はかかることでしょう」(中村プロ)
吉田家で馬場咲希と豪華食事会(吉田優利のインスタより)
吉田選手と馬場選手の好発進は、もちろん互いのナイスプレーやチームワークが要因。そして、「同じボールを使っている」ということもその相性を高めているのでしょう。
2日目の競技方式はペアが互いのボールをプレーして、良いスコアのほうを採用するフォアボール。昨年のルーキー吉田優利選手と今年のルーキー馬場咲希選手。ともに初優勝(ダウ選手権はポイントは加算されないものの、優勝は公式記録として扱われます)がほしいふたりの戦いに、注目です。