合皮派
◇清本美波

清本美波
「サイズは基本的に20cmを使っています。“基本的に”というのは、ネイルが長かったり短かったりで、その長さによって手袋のサイズを変えているので(笑)。小さい頃からこんな感じのグローブを使っていたので、素材感とか手の馴染みが合っているのかなと思います。また耐久性も良い所も気に入っています」と清本。
ちなみに、現在仕様しているグリップについて聞くと、「グリップは細めが好きで、ジュニアの頃はジュニアサイズとかでやっていました。グリップは細いほうが握りやすく、個人的に力が入りやすい。下巻きはわからないですけど、細くなるようにお願いしています(笑)」。
◇山路晶

山路晶
グローブ選びにこだわりについて聞くと、「そういえば私、レザーのグローブを使用したことがないかもしれないです(笑)。小さい頃からスエード調の合皮を使っていたので、そのままずっと使い続けています。サイズ選びはピタピタまではいかないですけど、ジャストで選んでいます。グローブを変える頻度は試合で使ったものを練習用としてローテーションしていますね。いま手にはめているのは先週試合で使った時のグローブです」とジュニア時代から慣れ親しんでいるものをプロになっても使い続けているという。
手の大きさとグリップの太さは比例するかという問いに対しては、「あー、それはあるかも! 」というリアクションを見せたものの、「私は細いグリップが嫌だなと思うタイプなので、通常サイズを仕様しています。一時期は太グリップにしていた時もありますね」。
ハイブリッド派
◇穴井詩

穴井詩、サイズは22㎝
「グローブの素材は合皮です! 以前は季節によってグローブの素材を変えていたのですが、今は合皮でいいかなぁって思ってすべて合皮にしています。(季節で変えていた理由は?)やっぱり夏場だと汗などで滑ってしまうことがあるので、汗をかくシーズンは合皮、それ以外はレザーでやっていました。サイズ選びは結構キツめですね」と、以前はどちらも使い分けるハイブリッド派の穴井。
「グリップは細めを使っています。太いグリップのほうがしっかり握れて飛ぶんですけど、昔からその細さなので、わざわざ変えないで良いかなって思って」と意外にも細いグリップを使用中。やはりジュニア時代の感覚が強く影響しているようだ。
レザー派
◇イ・ミニョン

イ・ミニョン
「レザーの『モチモチ』している感覚がとても好みで昔からレザーを使っています。前に合皮を試してみたのですが、感覚が良くなくて、結局レザー製に戻ってしまいました(笑)。グローブのサイズはちょっと大きめの23cmを使っていて、丁度ジャストサイズを選んでいます。キツいものは馴染むまでに時間がかかるので、少し余裕があって柔らかく感じるサイズにしています」。
なお、イ・ミニョンは手袋を変える頻度も少なく、「1週間に1枚程度です、天候にもよりますが、雨が降ったら3~4枚程度使います。今週みたいに晴れていれば1枚で大丈夫です」とやはり手に馴染む感触を大切にしているからだろう。
ツアーレップに聞いたグローブ選び
最後に、テーラーメイドのツアー担当者に、昨今のグローブ事情を聞いてみた。

左が山路晶、清本美波らが仕様するスエード調の合皮グローブ
右がしっとり感の強いレザーグローブ
「昔は確かにレザーが多かった気がします。グローブの在庫管理で、レザーグローブが多く減っていったので(笑)。『プロ=レザー』の認識は間違いとは言えないです」と話すが、「ただし、いまのジュニアは合皮グローブを使用していて、ジュニア時代から慣れ親しんだグローブを使用するプロが多いですね。理由は製造技術が上がったことで合皮でも①“滑らない”ようになり、②“耐久性”が上がり、③“洗濯可能”で消耗品のグローブを長く使い続けられるからです。たくさん練習するので、グリップ力や馴染み感のほか、コストパフォーマンスも求められているような気がします。男子も合皮を好む選手が多くなりましたし、機能面でもレザーに引けを取らないように進化したと思います」。
ちなみに、プロのように交換頻度が少ないアマチュアは、保存方法が大事とのこと。使い終わったら①手型のハンガーで型をキープし、②陰干しでよく乾燥させるとより長持ちするとのこと。「汚れが気になる方は洗濯すると良いです」とも。
ジュニア時代の感覚が強く残り、プロになったいまも感覚的に“変えられない”ゴルファーが多いと感じた。