ツアー3勝を支えている「ハイブリッドインソール」

佐久間朱莉は自身の足に合わせたハイブリッドインソール(フルオーダー)を着用
今季、16試合が終わった段階でツアー3勝と好調の佐久間朱莉は『ハイブリッドインソール』愛用者の一人。トレーナーで佐久間にインソールを薦めた藤山和也氏に話を聞くと、「足は重心管理をするうえでとても大切な部分ですが、意外とバランスが崩れてしまっている方が多いです。足の骨を適切な関節位置に持っていくことで、ポジショニングが揃い、無駄な動きがなくなります。そうすると、筋肉などの制限が掛かる場所が減るので、自然に良いポジションで収まってくれます」と、足から安定感を固めることで、疲労感の軽減や体の重心管理がしやすい状態にしてくれるという。
今季から取り入れている佐久間は、「歩いていて、足の疲労感も軽減されますし、バランスが良くなった気がします。歩くことでバランスを整えてくれて、その状態で良い重心でアドレスをすることができるようになりました」と話す。なお、「宮里藍 サントリーレディス」で3年ぶりにツアー優勝を飾った高橋彩華は「パナソニックオープンレディース」から使用しており、インソールが復活優勝を支えたといっても過言ではないだろう。
踵を支えて安定感を取り戻す「BaNeインソール」

現行のインソール4種(左から発売順に整列)。新たに「Light」という柔らかいインソールが発売(撮影/矢田部裕)
様々な国内男子、女子プロの足元を支える『BaNeインソール』。開発するウィニングワン株式会社の担当者は、「各シューズに対して足が適切に入っているかで安定性が大きく異なります。人間は器用なので、バランスが崩れていても補えてしまう。その負担を他の場所で支えなくてはいけないので、腰などに影響が出てしまいます。この『BaNeインソール』は靴の中で骨格を正常に組み合わせて、踏み出せば前に運ばれるように歩くことができます」とインソールの重要性を話す。
「商品全体の特長として踵をしっかりサポートすることで安定性が保たれるように作っています。それぞれ4種類は土踏まずをサポートする際のアーチの深さ、インソールの柔らかさ、アーチタイプや表面のグリップ力などを基にフィットするものを提供しています」
では、実際に使用している女子プロはどう効果を実感しているのか。
工藤遥加

工藤遥加は優勝した第3戦「アクサレディス」で装着(写真/矢田部裕)
このインソールを着用し、「アクサレディス」で優勝した工藤遥加は「私が使用している製品のインソールは硬めのタイプで、このインソールを入れるとスウィングの安定感はありますね。土台がしっかりすることでクラブがいつもより振れる感じがして、気に入っています」とスウィングの安定感に満足している様子。
「インソールを使うとスウィングの安定感にも繋がりますし、私が結構、偏平足気味で足も硬いので、もう少し柔らかいものがあったらそっちも試してみたいですね」と工藤。この取材後に担当者からもう1足分のインソールを貰ったという。
山路晶

カップが7ミリ低いローカップ仕様を使う山路晶
山路晶に話を聞いてみると、「なんていうんですかね……。踵が固定されているというか、『キュッ』と踵がハマる感覚があります。しっかりとホールドされているのでスウィングの安定感が増したように感じますし、疲労感という面でも付ける前と後ではだいぶ違います。しっかり軸が固定されている感覚がありますので、疲れにくく、ブレにくくなりました」。ちなみに、山路は通常より7ミリカップが低い、青いタイプを使用中とのこと。カップとは踵を固定するための窪みの様なもので、足を正しい状態に戻してくれるものだ。
脇元華

最もベーシックなタイプを使用中の脇元華
脇元華も長く愛用している選手の一人。「結構長く使わせてもらってるんですけど、土踏まずや踵部分がしっかりと支えられることで安定感もありますし、履いていて以前より疲れにくくなった感じがします。土台が固まってくれるのでブレにくくスウィングの安定感に繋がっていますし、疲労軽減など、様々な面で効果を実感しています」。同社製品をいろいろ試した中で、最もベーシックな黄色の「BaNeインソール」が一番しっくり来ているという。
骨格が歪んでしまうと自分が本来持つ力を100%使うことが難しく、とくにアスリートはそれが顕著に現れるとのこと。骨格を正しい位置に配し、その人が持つ最大のパワーを使うことができるようになることから、インソールは男女問わず注目されているギアの一つだ。
ちなみに、装着することでスウィングは安定するが、「土台が安定していると過信してマン振りしてしまうと、やはり曲がりますよ……(汗)」と担当者。
◇編集Hが「BaNeインソール」を体験!

実際に「バランステスト」を体験。踵、土踏まずががっちりとサポートされることで体の重心がブレず、インソールに乗っかるだけで効果を実感した(写真/矢田部裕)
編集Hはやや偏平足気味、踵が通常より外側に傾いているタイプだったが、カップで踵が安定することで足のプレッシャーが外側に逃げず、体重を足の裏全体で支えているような安定感を感じた。また土踏まずがサポートされ、正常に機能することで歩行時の衝撃やバランス力が高まるので、疲労感も軽減できそうだった。
ゴルフだけではなくバスケや野球、そしてスポーツ以外でも有効とのこと。立ち仕事が多い方も、試してみる価値はアリそうだ。