今年から新たに“ACN”が冠となり開催されている国内男子の下部ツアー『ACNツアー』も前半戦が終了。8月1週目からは後半戦が始まるが、前半7試合の優勝者が全て初優勝ということからも、新しい選手が育っていることがわかる。「みんゴル」では、後半戦に向けて『ACNツアー』の注目選手を紹介! 第1回目は中島邦宏選手。開幕戦4位タイ、2戦目3位タイと好スタートを切った中島選手の魅力は飛距離。ツアー仲間が「クニは飛ぶ」と口を揃えるその飛距離を武器に戦う中島選手を深掘りした。
画像: 中島邦宏-Kunihiro Nakajima。1993年7月20日生まれの31歳。10歳よりゴルフを始める。福岡県出身、柳川高等学校卒業。S-Netレンタカー所属

中島邦宏-Kunihiro Nakajima。1993年7月20日生まれの31歳。10歳よりゴルフを始める。福岡県出身、柳川高等学校卒業。S-Netレンタカー所属

ゴルフをあきらめ就職するも……

GD: ゴルフを始めたのは何歳ですか?

中島: 10歳から始めて、スクールで習ってジュニアの試合に出ていましたね。

GD: 始めたきっかけは?

中島: 父さんとじいちゃんがやっていたからです。

GD: 学校は地元?

中島: はい。高校は福岡県の柳川高校だったんですが、全然上手くはなくて。でも3年生の時に日本ジュニアに出場できたんです。それでプロを目指すというか研修生をやってみようかなと思いました。

GD: 研修生は高校を卒業してすぐ?

中島: そうです。栃木県のゴルフ場に研修生として入ったんですが、左の手首を痛めて、そこでゴルフを諦めました。

GD: その後は?

中島: 地元に戻って建築関係の仕事につきました。

GD: 就職?

中島: そうです。外装の仕事でしたけど。

GD: 180センチでかなりガタイがいいですが、その仕事が関係しているんですか?

中島: いやいや。元々体は大きかったんです。

GD: ゴルフ以外のスポーツをやってたとか?

中島: よく言われるんですよ。野球とか。でもゴルフだけです(笑)

GD: 怪我で辞めたゴルフをまたやってみようと思ったのは?

中島: たまたま九州オープンという地方の試合の予選会に出たんですが、ウェイティングの1番で通ることができて、それで出場できた本戦も20位くらいで賞金をもらえて。「あれ!1カ月分の給料稼げたやん」って思ったら、もうちょっと頑張ったらいけんじゃねぇって思って。それですぐに研修生になって、その年にプロテストに合格したんです。

GD: ゴルフを辞める前と今とではゴルフに対する考え方とかに変化はありますか?

中島: ゴルフに対する考え方なのかどうかはわからないですが、自分的にはプロテストに合格した時はゴルフが下手だったと思います。“チーム孔明”に入って、格上の選手というか上手い選手たちを見て、それが当たり前のように見えてきたときに、環境というか一緒に回るメンバーが大事なんだなと思いました。上手くない選手同士で回っていても上手くはならないですよね。当時、自分は和白にいたんですが、その頃、成富(晃広)や照屋(佑唯)もいて、みんなプロテストに受かって。やっぱり上手い人と回るって大事やなって。

画像: たまたま出た試合で、「あれ?稼げるやん」ってなったのきっかけで(笑)

たまたま出た試合で、「あれ?稼げるやん」ってなったのきっかけで(笑)

プロテスト終わった後にティーショットとパッティングのダブルでイップスに

GD: チーム孔明に入ったきっかけは?

中島: (秋吉)翔太さんです。翔太さんとスポンサーさんが同じだったので、その縁で仲良くさせてもらうようになって。

GD: 秋吉プロと出会ってからゴルフのスタイルが変わったと聞きましたが?

中島: そうですね。それまではティーショットはドライバー、アイアンは常にピン狙いのゴルフでしたが、今はマネジメントを大切にしています。

GD: 秋吉プロからはどういうアドバイスを?

中島: 色々ありますが、翔太さんのキャディをさせてもらったことがあるんですが、そのときに「意外とピンを狙わないんやな」って思ったんです。まず予選を通るゴルフを徹底している感じで、3日目、4日目にピンを狙っていくゴルフでした。130とか140ヤードならピンを狙いますけど、ラフからなら絶対狙っていないので、そういうのは勉強になりましたね。翔太さんからも言われましたし、パッティングに関しても強過ぎるとか、もうちょっと合わせて打てとか言われましたね。

GD: マネジメントって教えてもらうだけではなかなか習得できないものだと思いますが、プロなりにどう解釈して、どう取り入れていますか?

中島: そうですね。調子が悪くてもスコアを出せるのがプロだと思っているので、それができているかどうか。そして、調子が悪い中でのスコアの良し悪しの差が小さいのがシード選手だとも思っていて、今はそれを意識していますね。

GD: マネジメントを重視しながらもやっぱり持ち味は飛距離ですか?

中島: そうですね。曲がりますけどね(笑)

GD: 今の飛距離は?

中島: 大体315ヤードくらいですね。

GD: パッティングに関して、今は長尺を使われているようですが、イップスになったと聞きましたが?

中島: そうです。完全にイップスでしたね。プロテスト終わった後にティーショットイップスとパッティングイップスのダブルでした。そのときは本当に楽しくなかったですね。地獄でした。QTもファーストで落ちたんですが、OBをたぶん15発くらい打ちましたね。OB分を引いたら13アンダーくらいでした(笑)。きつかったですね。

GD: パッティングの長尺はともかく、ショットをよく克服しましたね?

中島: 元々ショットは得意だったというのはありますけど、インパクトを”叩く”イメージから”振り切る”イメージに変えたら治っていました(笑)あくまでも自分の中のイメージですけど……。

GD: 昨年のQTで初めてファイナルまで行って、今年はある意味で通年で出場する初年度ですが、ここまででどういう感想を持っていますか?

中島: 意外と通用したなという感じですね。下部ツアーですけど、ツアー参戦は初めてですし、サード落ちというのが4年続いたので。試合で出られるランクではなかったので、だから嬉しかったですね。

画像: DR:タイトリストGT2、FW:タイトリストGT2、UT:タイトリストGT2、アイアン:スリクソンZ785、WG:クリーブランドRTXシリーズ50°・54°・60°、PT:オデッセイAi-ONE CRUISERブルームスティック#7

DR:タイトリストGT2、FW:タイトリストGT2、UT:タイトリストGT2、アイアン:スリクソンZ785、WG:クリーブランドRTXシリーズ50°・54°・60°、PT:オデッセイAi-ONE CRUISERブルームスティック#7

今季の当初の目標はACNツアーでランク20位以内に入り、裏シードを取ること。それは前半戦を終えても変わっていないが、自身が感じたように十分優勝を狙える戦いができている。勝つことにこだわる後半戦の戦いぶりに注目してください!

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