朝7時のスタート時には肌寒く20度前後と北海道ならではの体感温度。12時の気象データを見ると24.7度、風速4.4m/sでしたが、6m/sは吹いている感覚でした。2日目に注目したのは、4アンダーの68で並んで初日を終えた地元北海道出身の小祝さくら、櫻井心那、川﨑春花の組について歩きました。

「ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ」の2日目を終え小祝さくら(中)、櫻井心那(左)は1つスコアを伸ばして5アンダー、川﨑春花(右)は4つ落としてイーブンパーでホールアウト
小祝さくら選手は今季のトップ10回数9回(1位)と安定した成績を残していますが2位が2回、3位が1回と優勝には届いていません。今大会を23年に制した歴代優勝者でもありますが、前半は1バーディ1ボギーとスコアを伸ばせずにターンします。
後半のアウトコースは風も強くなり、ホールを追うごとにフォローの次はアゲンストと距離感を合わせるのが難しい展開に、2バーディ1ボギーと1つスコアを伸ばして終えました。ここ1カ月ほどは長く愛用していたドライバーのシャフトを三菱ケミカル「テンセイホワイト」からいくつかのシャフトを試しながら戦っていましtが、先週から「テンセイオレンジ」に落ち着いたようです。
「テンセイオレンジ」は飛ばし屋の入谷響選手も愛用するシャフトですが、しっかりめの振り感で女子では使用者は少ないシャフトです。風の中でも昨日よりフェアウェイキープ率が上がったことで70点と合格点を与えながら、風が止む予報の明日以降は「スコアを伸ばしていきたい」と上位を追いかけます。

先週からドライバーのシャフトを三菱ケミカル「テンセイオレンジ」にチェンジした
同じく1つスコアを伸ばして5アンダーでホールアウトした櫻井心那選手。風の影響もあってボールは左右に散る場面も見られましたが、耐えるところは耐え、3バーディ2ボギーとスコアをまとめました。

ハウスキャディを採用し、マネジメントや状況判断を自分でできるように自ら成長の機会を作った櫻井心那
普段はプロキャディとコンビを組む櫻井選手ですが、今大会はハウスキャディを採用しています。「ハウスキャディさんでやってみたくて、これまで受け身になっていたので、マネジメントも状況判断も自分で考えられるようになり、日に日に上手くなっているような気がします」と普段サポートしてくれるプロキャディのありがたみを感じながらも自ら成長の機会を作り、レベルアップに取り組んでいます。

ラフからの状況判断も「日に日に上手くなっている」と櫻井心那
最後に川﨑春花選手。1バーディ5ボギーとスコアを落としカットライン上でホールアウト。ラウンド後に話しを聞くと「スコアを気にしてバタバタしてしまいました」と集中力を欠いたプレーに反省の弁。風も強くショットが散ったことで前半を2オーバーでターンすると、後半もバーディパットをショートするなど昨年優勝した川﨑選手らしくないプレーが見られました。

風の影響もありショットが散ったことでスコアを気にして集中力を欠いたと川﨑春花
暑い期間が続いたこともあり少し体重も落ちたこともショットに影響しているのかもしれません。北海道の美味しいものを食べて週末に上位進出を目指します。
パー3のティーショットで3人の共通点を見ることができました。下半身の使い方や右体側が縮んで側屈の動作が入る点が見て取れます。振り抜く方向や顔の向きなど多少の違いはありますが、背中が少し丸くなり前傾姿勢をキープする点も共通しています。

共通する下半身の使い方と違いのある頭の残し方
進行している午後組では初日に6アンダーの66で首位からスタートした内田ことこ選手が7バーディノーボギーのプレーでスコアを13アンダーまで伸ばして首位を独走しています。初優勝を目指す内田選手に明日は注目してみましょう。
写真/中村修