小祝さくらは、今年も全英女子オープンに出場する。7月31日から8月3日まで、イギリスを構成する国の1つ、ウェールズのロイヤルポースコールGCで開催される今シーズンの海外メジャー最終戦だ。宮里藍サントリーレディスオープン終了後のメルセデス・ランキングで(有資格者2人を除く)3位以内に滑り込み、出場を決めたのだ。
海外志向は「ない」と言い切る小祝さくらだが、海外メジャー参戦には意欲的。全米女子オープンに続いての出場である。5月の全米女子オープンについての感想は、「難しかったですけど、また、とてもいい経験になりました」とちょっぴり控えめ。今年も予選はきちんと通過した。しかし最終的な結果は8オーバーの45位タイ。昨年は9位タイだったから、表面には出さないけれど、やっぱり悔しかったはずだ。
でも、全米女子オープンでは、同期の渋野日向子や勝みなみ、竹田麗央や岩井明愛・千姉妹など仲のよい仲間たちと久しぶりに会い、一緒に練習ラウンドをしたり、ご飯を食べたり、とても楽しい時間だったという。「みんな、すごく元気でしたよ」。それにしても、みんなアメリカツアーで活躍している。その強さの秘密は何か、さくらに尋ねると、「なんでしょうか……みんな上手いので。飛距離も出ますし、山下(美夢有)ちゃんなどはとても正確で強い」とひとしきり考えて答えた。

試合に〝挑む〟のではなくマイペースに〝臨む〟。国内外、変わりません(写真は昨年の全英女子オープン)
全英女子オープンでまた、その仲間たちと再会する。そういえば……昨年は台風で日本からの便が1日遅れたり、エジンバラ空港でキャディバッグが出てこなかったり……立て続けに事件が起こったが、「ああ、そうですね。覚えてはいますよ~」とあまり気にしてない様子のさくら。
今年は、どのように挑むのか? 「今のゴルフでは戦えません。しっかりと修正していきたいです」と言った後、「知らないコースですから、まだわからないんですけど……たぶん、風がすごく強いと思うので、そういう日はちょっとだけ対策をするかなあと思ったりもします。ライン出しの練習なんかも必要なんですけど、結局は安定感が大事だと思います。正確なショットを毎回打てれば、一番いいんですよ」
安定感バツグンの小祝さくらが言うとなんだか納得してしまう。「まあ、調子をしっかり上げて臨むしかないですね」。今も「私は木になりたい」と言うさくら。それも大きくて太い木に。今夏も、気にせず、ゆるがず、マイペースに。木の心で毎試合臨むのである。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年7月29日号〝ゴルフときどきタン塩〟より
(Ph/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki)
※2025年7月18日9時57分、一部加筆修正しました。