レギュラーツアー出場条件

QTからツアートーナメントを目指す
そもそも国内男子ツアーのリランキングは賞金ランクで争い、シーズンを通して好調な成績を収めている選手に、より多くの出場機会を与えることを目的に、レギュラーツアーの出場優先順位を決め直すものである。なお、男子ツアーは開幕戦から「ロピアフジサンケイクラシック」までの14試合で1回かつ、唯一の実施となっている。
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第34週:ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント
第35週:Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント
第36週:ロピアフジサンケイクラシック
シード権を保持していないプロがレギュラーツアーに出場するには、ファイナルQTの順位やACNツアーの賞金ランキングに基づく。ファイナルQTとACNツアーの1位者には来季のフル参戦権が与えられ、どちらも上位20位者までが優先出場資格が得られる。
▼QT(クォリファイングトーナメント)の男女の違い
男子QTには、基本的にはだれでも参加が可能となるが、公式ハンディキャップが3.0以内など相当の腕前が必要となっている。また高校ゴルフ部や大学ゴルフ部在籍者も責任者の署名捺印で参加できるなど、アマチュアにも門戸が開かれている点がプロテスト合格者、ならびにティーチングプロ資格保有者のみが参加できる女子QTとの違いだ。
▼ACNツアーのランキングも今年から変更
ACNツアーは昨季までの賞金ランキングに代わり、各大会の成績に応じたポイントレース(ACNツアー・ポイントランキング)を実施。ちなみに、今季からレギュラーツアーのシード選手も、レギュラー大会が開催されない週に限り下部への出場が可能だが、ポイントは加算されない(賞金は受け取れる)。
リランキング突破基準は?

8月6日現在、リランキングトップの古川龍之介(撮影/大澤進二)
みんなのゴルフダイジェストでは、リランキング後にほぼすべてのトーナメントに出場可能な順位である13位の直近2年間(2023、2024)の第1回リランキング時の賞金額を調べた。2023年は呉司聡の645万7333円、2024年は竹山昂成の469万7500円だったので、その平均となる約560万円を13位の基準獲得賞金とした。
下記が8月4日時点でのウィークリーランキングとなるが、現在突破基準の560万円に達している選手は現在1位の古川龍之介(1271万3921円)のみ。古川は「リシャール・ミル チャリティトーナメント」にて単独3位に入り、646万円を獲得。第2シード獲得となる60位の過去賞金総額は2024年の浅地洋佑は1263万9444円、2023年は小西たかのりの1453万3820円となっているため、リランキング当確だけでなく、第2シード獲得もほぼ確実だろう。
▼賞金ランキング
1位:(初期順位37位)古川龍之介/1271万3921円
===みんゴル突破ライン:560万円===
2位:(初期順位11位)日高将史/476万6941円
3位:(初期順位73位)出利葉太一郎/468万円
4位:(初期順位29位)川上優大/454万8554円
5位:(初期順位26位)時松源蔵/429万9735円
6位:(初期順位3位)大嶋宝/408万4202円
7位:(初期順位1位)内藤寛太郎/399万4753円
8位:(初期順位77位)田中祐基/316万円
9位:(初期順位9位)古川雄大/314万4750円
10位:(初期順位47位)西山大広/303万500円
11位:(初期順位20位)勝亦悠斗/291万9600円
12位:(初期順位6位)発多ヤマト/288万3950円
13位:(初期順位40位)詹 耀淳/286万3700円
14位:(初期順位49位)安森一貴/271万6428円
15位:(初期順位50位)松岡翔太郎/258万350円
16位:(初期順位52位)村上拓海/237万6928円
17位:(初期順位7位)北村晃一/233万6166円
18位:(初期順位14位)竹山昂成/221万121円
19位:(初期順位30位)李圭ミン/206万303円
20位:(初期順位10位)黒木紀至/203万750円
また、突破ラインに近い2位の日高将史、3位の出利葉太一郎に注目すると次戦「ISPS ハンダ 夏に爆発どれだけバーディー取れるんだトーナメント」では、優勝賞金が1200万円に設定されている。日高は現在約477万円と、突破ラインまで83万円が必要となり、単独18位以上に入ることが出来れば突破となる。一方、出利葉はQTランキングが低いため、現時点で出場予定がない。福岡出身なだけに「Sansan KBCオーガスタ」で推薦出場が見込まれるが、そこで単独23位以上が目標になるだろう。
男子ツアーの魅力は何といっても圧倒的な飛距離やボールの高さ、そしてこれらの迫力のあるプレーをロープ1本を挟んでみることが出来るところだろう。またショットの音や、スピンの利いた憧れのアプローチなど、魅力は盛りだくさんだ。
余談だが、ACNツアーでは多くの大会がチケット代金無料で観戦することが出来る。直近の大会だと8月6日~8日の「住地ゴルフチャレンジトーナメント」や、8月28日~30日に開催される「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」、9月10日~12日「ケーダッシュセカンドチャレンジカップ in 茨城 2025」など、気軽に観戦できることも魅力。久常涼や生源寺龍憲は下部ツアーで賞金王になり、世界へ羽ばたいた。新しいスターを発掘できる楽しみもあるため、興味のある方は是非訪れてほしい。