今週はPGAツアープレーオフシリーズ第2戦、「BMW選手権」が、メリーランド州のケイヴスバレーゴルフクラブを舞台に開催される。本大会を配信するU-NEXTが丸山茂樹プロとの名コンビでお馴染み・杉ちゃんこと杉澤伸章キャディに見どころを詳しく聞き、「みんなのゴルフダイジェスト」に寄稿してくれた。大会の注目ポイントをおさらいしよう!
画像: 今回の舞台となるケイヴスバレーゴルフクラブの17番H(PHOTO/Getty Images)

今回の舞台となるケイヴスバレーゴルフクラブの17番H(PHOTO/Getty Images)

今大会は、最終戦「ツアー選手権」への出場権をかけた、最後の戦いとなる。

「BMW選手権のルーツは1899年から開催されているウェスタン・オープンで、歴史的に長い大会です。そしてこの大会はフェデックスカップランキング上位50名が出場する大会で、上位30名だけが、最終決戦への切符を手にすることができます。ただ、ここに出場する選手達はシグネチャーイベントの出場は確定しているため、ある意味リラックスしてプレーができるのではないかと思います」(以下、杉澤)

今回の舞台となるケイヴスバレーゴルフクラブは、トム・ファジオ設計の難関コース。

「実はこのコース、私自身現地リポーターとして訪れたことがあります。パトリック・カントレーとブライソン・デシャンボーの伝説のプレーオフを見ていました。そんなケイヴスバレーゴルフクラブは7601ヤード、パー70というコースで、距離もありタフなコースでしたが、距離だけでなく正確性が求められるコースになっています。コース全体は非常にアップダウンがあり、フェアウェイは広いですがランディングエリアにはバンカーが配置されています。広々としていますが、ターゲットは狭いという印象です。そしてバックナインに入ると、池を絡めたホールが多く存在し、選手たちにプレッシャーを与えます」

コース名のケイヴスバレーは、「洞窟の谷」という意味。ターゲットが狭く、水が絡むコースの特徴をよく表している。

「バンカーを使ってフェアウェイをタイトに見せるような作りになっているので、一つの攻め方をできるかが問われています。逃げ道がないコースと言えるでしょう」

ケイヴスバレーゴルフクラブのラスト3ホールは、特に難易度が高い。

「ラスト3ホールに着目してみると面白いです。まず16番ホールは、距離のあるパー5にも関わらず、ティーショットの打ちどころがバンカーに挟まれ、なおかつ傾斜が受けているため、トータル距離を出すのが難しいです。ティーショットはかなりの打ち上げとなり、飛ばし屋が有利になってきます。グリーンは大きいが高低差があるため、ショートカットも決して侮れません。次に17番ホールは、打ち下ろしのパー3です。距離もある上に右手前が池になっていて、さらにターゲットポイントが絞られます。打ち下ろしで風の影響も受けやすく、非常に難易度が高くなっています。打ち下ろしであるから本来は短く感じるはずですが、ここだと池の影響もあり小さく見えてしまい選手へプレッシャーを与えます。
 
最後に18番ホールは、打ち上げのパー4です。セカンド地点が左足上がりで、グリーン面が見えません。さらに2段グリーンで、右には川が流れています。想像力を駆り立てられるショットが必要となります。最後の最後まで気が抜けないコースになっています」

日本勢から松山英樹プロが出場

「松山選手は全体的に順調なので、年間チャンピオンを目指し、来週に向けて良い状態を作っていきたいという気持ちでプレーすると思います。この大会でも良い流れを作り上位に入ることを期待しています」

今大会では、最終戦への切符をかけた、オンザバブルの選手たちの戦いにぜひ注目したい。

「最終戦への出場権を賭けたこの大会でも、やはりオンザバブルの選手たちから目が離せません。きっと激しい争いを繰り広げ、誰も予想がつかない、ハラハラドキドキの展開になるでしょう。前回は5人入れ替わったので、今回も2~3人は変わる可能性がありますね。ぜひ注目して見て欲しいです」

オンザバブルの選手の中でも特に注目したいのは、ライダーカップ出場を意識しているであろう選手たちだ。

「少し話が逸れますが、9月にアメリカ vs ヨーロッパの対抗戦であるライダーカップが開催され、U-NEXTで配信されます。ライダーカップのキャプテンに選ばれると名誉であり、メンバーに入るとさらに名誉なことです。今年のキャプテンはライダーカップランキング10位のキーガン・ブラットリーです。そして彼はトラベラーズ選手権で優勝し、BMW選手権のディフェンディングチャンピオンでもあります。自分がメンバーをピックアップするのか、そうではないのか、注目したいですね。
 
そして、オンザバブルの選手達の中でもアクシェイ・バティア、ルーカス・グローバー、ダニエル・バーガーの3名は、まだライダーカップのメンバーではありません。ここで30位以内に入ることで、キャプテンへのアピールになるはずです。最終戦での活躍が、ライダーカップのメンバー入りにつながるかもしれません。彼らの挑戦をぜひ見届けて欲しいです」

BMW選手権で、どのようなドラマが生まれるのか。最後まで目が離せない。

U-NEXT 木村真希

This article is a sponsored article by
''.