スウィングの安定感を上げるために大切なことのひとつが「リズム」だ。オススメのスウィングリズムの取り方を、ゴルフイラストレッスンでお馴染みのプロゴルファー・大谷奈千代に、イラストを交えて詳しく解説してもらおう。

トップでの『間』を作ると下半身リードができる

皆さんはスウィング中のリズムについて心がけていることはありますか? クラブの振り方も大切ですが、スウィングのリズム感もショットのキーです。

リズム感が狂いだすと、ショットが不安定になってしまうので、ご自身のスウィングリズムを一定に保つことも重要なファクターなのです。今回は、スウィングリズムについてゴルフイラストレッスンで解説していきましょう!

スウィングリズムは昔から王道のレッスンドリルでもあります。伝説のゴルファー、オールド・トム・モリスの『クロックワーク・スウィング(時計スウィング)』です。動画でスウィングが確認できない時代にチック・タックという正確なリズムに沿うようにスウィングを行っていたことからこのように呼ばれていたそうです。

画像: 昔からスウィングリズムは重要視されていた。オールド・トム・モリスの時代から、チック・タックのリズムで振ることを「クロックワーク・スウィング」と呼んでいた

昔からスウィングリズムは重要視されていた。オールド・トム・モリスの時代から、チック・タックのリズムで振ることを「クロックワーク・スウィング」と呼んでいた

また、実際のスウィングに関してオールド・トム・モリスは『ファー&シュア(遠くに、そして正確に)』と唱えてスウィングを行っていたそうです。

タイミングとしては『ファー』でバックウィング、『&(アンド)』で切り返し、『シュア』でダウンスウィングからフィニッシュにかけてクラブを振り抜きボールを打ちます。これは、私がジュニアの頃よく聞いた三拍子的な『チャー・シュー・メン』のリズムと同じです。

画像: オールド・トム・モリス自身は「ファー&シュア」の掛け声でスウィングしていたという。ファーでバックウィング、&で切り返し、シュアでクラブを振り抜く

オールド・トム・モリス自身は「ファー&シュア」の掛け声でスウィングしていたという。ファーでバックウィング、&で切り返し、シュアでクラブを振り抜く

ゴルフスウィングはバックスウィングで上半身を捻転差させ、切り返し以降は下半身リードで動き出し、上体がつられるように捻り戻されて腕が体に巻き付くように動いていきます。

このことから、下半身リードとスウィングリズムは直結していると言えるのですが、上半身と下半身の連動性については習得していただくのがとても難しく、切り返し以降上半身優位でスウィングしてしまいアウト軌道になってしまうのがアベレージゴルファーさんです。

そんな方におすすめしたいのがリズムの取り方です。切り返しが上半身優位の人は『ワン、ツー』のリズムでスウィングを行っています。ワン・バックスウィング、ツー・ダウンスウィングのリズムでスウィングしてるので上体が突っ込んでしまうのです。

画像: ワン・ツーのリズムでスウィングすると切り返しの間がなくなって上体が突っ込んでしまう

ワン・ツーのリズムでスウィングすると切り返しの間がなくなって上体が突っ込んでしまう

ワン・ツーのリズムで問題なのは切り返しに必要な『間』がないことです。切り返しでスウィングに『間』がないと、上半身と下半身がバラバラになる瞬間がなくなってしまいます。

上記にお心あたりのある方は、ワン『&』ツーのリズムがおすすめです。『&』のリズムを加えて『間』のタイミングを作りましょう!

画像: ワン・&・ツーのリズムでスウィングしよう。&を加えることで切り返しに必要な間が生まれる

ワン・&・ツーのリズムでスウィングしよう。&を加えることで切り返しに必要な間が生まれる

ワンでクラブを上げてバックスウィングを行います。&でトップを迎えた切り返しのポジションです。上半身を右に残したまま、左足に踏み込みます。この時一瞬『間』が生まれクラブが止まったように見えます。そしてツーでクラブをフィニッシュまで一気に振り抜きます。

お心当たりのある方はワン・『&』・ツーのリズムを参考に下半身リードに必要なトップでの『間』を手に入れましょう!

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