Callaway OPUS【オーパス】SP
打ち出しが低くなりコントロール性能が向上

「スピンポケット」による高いギア効果と、「17Vグルーブ」の鋭い溝によって低めで強いスピン性能に。ボールのコントロール性能が高くなり、ターゲットに寄る確率がアップする。
低くスピンの利いた球が絶対的な距離感を生む
十数年前に施行されたいわゆる〝溝規制〞。主にラフからのショットでのスピンの抑制を狙ったものだったが、かえってそれが各社のスピンテクノロジーの進化を加速させることとなった。強烈なスピン性能の前作『オーパス』からわずか1年。それを上回るスピンを生むとして誕生したのが『オーパスSP』だ。
スピンを想起させる〝SP〞だが、これは〝Spin Per Degree〞の前2つの頭文字を取ったもの。スピン量を打ち出し角で割る、例えばスピン6000回転/分で打ち出し角30度なら、数値は200。キャロウェイの開発陣はこれをいかに高めるかを追求した。ターゲット付近でキュッと止まる、時にはスピンで戻し寄せる、完全にコントロールされたアプローチは、大きなスピンと低めの弾道を生むウェッジがあって初めて可能になるからだ。
スピンに直接的に関係する溝は、その角度をより鋭角にすることで、ドライな状況はもちろん、ラフやウェットな状態でも大きなスピンを生む。加えてフェース面の粗いレーザー加工もスピン量の増大に寄与。また、ヘッド内部に空洞を設け、その余剰重量をホーゼルとトップブレード側に寄せ高重心に。重心の下でヒットしやすくなることでギア効果が生まれ、低めの弾道とスピン量アップにつながる。その性能の高さは、続々スイッチしているプロの動きが証明している。

スピンのポイント 1 トップブレード側が厚めで高重心

大きいロフト帯ほどトップブレードに厚みを持たせた逆テーパー形状。高重心になることで重心より下でボールをとらえやすくなり、高いギア効果によって低めのスピンの利いた弾道に。
スピンのポイント 2 溝は鋭く、フェースは粗く

溝は「17Vグルーブ」というエッジの鋭い溝。フェース面は「ディープフェーサーレーザー」という粗い処理。この両面でスピン量を極大化させている。
54度以上の形状は“シェイプ6”

54~60度には、ツアー選手からのフィードバックを反映し、6番目に試作された形状「シェイプ6」を採用。48~52度はアイアンからの流れを重視した。
スピンのポイント 3 内部にポケットを作り、さらなる高重心設計に

54度以上にはヘッドに空洞を設け、高重心化。大きなギア効果で低めの弾道、高いスピンにつなげている。S25Cの鍛造フェースとS20Cの鋳造ボディを溶接で組み合わせる製法だ。
Callaway OPUS【オーパス】SP 試打テスト
最大級の“球の乗り”正直これ、ヤバいです

試打
加藤 楓プロ
ツアー出場を目指しながらレッスンに従事。自他ともに認めるギアオタク
わずか20ヤードのアプローチで5000回転/分オーバーのスピン量も記録するなど高いスピン性能を発揮。「球の乗り感がめちゃくちゃすごい! 私の知る中でも1、2を争うスピン性能です。打ち出しは基本低い、でも開いても球がフェースに乗るので、弾道をコントロールしつつ距離感が合わせや
すい。重心が高いことで打点と重心がズレてスピンが増えることに加え、“飛びすぎない”のも安心。しっかり振っていけるので緩むミスも起こりづらい。ぜひ使いたいウェッジのひとつ」

58度(Sグラインド)で試打。他の新品ウェッジと比較しても打ち出しは低く、スピン量も多い結果となった※データは3球の平均。フライトスコープで計測
写真/三木崇徳 協力/サンキューGOLF