米女子ツアーで覚醒した岩井明愛。下半身のクセを修正し、飛距離を10ヤードアップ。バーディ数2位、SGティー・トゥ・グリーン3位という驚異のスタッツで、世界トップレベルの強さを見せつけている。
画像: 米女子ツアーで初優勝した翌週は惜しくも4位の岩井明愛(撮影/姉崎正)

米女子ツアーで初優勝した翌週は惜しくも4位の岩井明愛(撮影/姉崎正)

惜しくも2週連続優勝を逃しましたが、岩井明愛選手がCPKC女子オープンで4位フィニッシュ。2週連続トップ5入りを果たしました。

6月のドウ選手権、7月のアムンディ・エビアン選手権で2戦連続予選落ちを喫した後は、ISPSハンダスコットランド女子オープンで16位タイ、AIGオープンで40位タイののち、アメリカに戻ってからは優勝、4位と“覚醒”モード。

女子ツアーでコーチ兼記者として活躍する中村修プロは、「スウィング面も進化している」と言います。

「具体的には、下半身の使い方が今年のオフに見たときよりも進化しています。彼女には強振したときに右ひざが前に出るクセがありましたが、最新のスウィングを映像で見ると、そのクセが消えています」(中村プロ)

右ひざが前に出る動きがなくなったことで、腰がスムーズにターンするように。「結果的にクラブがスムーズに振り抜けるようになっている」と言います。米ツアー1年目の環境に馴染みつつ、スウィングも進化させるということ自体もすごいことですが、そのなかで結果も出しているのがさらにすごいところです。

その“進化”は数字にも表れています。

オフィシャルスタッツで目を引くのがバーディ数で、なんと全体の2位。ツアートップレベルのバーディ数に象徴される、高い攻撃力が世界最高峰の舞台でも遺憾なく発揮されていることがわかります。イーグル数もツアー全体の5位につけていますし、2位に入ったホンダLPGAタイランド最終日に叩き出した「61」のスコアは今年のツアー全体でのベストスコア(!!)です。

では、バーディを量産できている背景にはなにがあるのか。さらにデータを見ていくと、目を引くのはスコアに対する貢献度を示す指標、ストローク・ゲインド(SG)の数字の良さ。

とくに、総合力を示すSGトータルは全体10位と高い位置にいます。なかでも優れているのがやはりショット力。ショットの総合力を示す「SGティー・トゥ・グリーン」は全体の3位。そして、グリーンを狙うショットの精度を示す「SGアプローチ」は全体の6位。

その結果、パーオン率は73.26%と全体の11位。さらに、パーオン時のパット数は1.75で全体7位です。SGパッティングの数値は全体の65位でさほど高くないことを鑑みると、“ショットでバーディを奪っている”と受け取れる数字になっています。

コースが違うので単純比較はできませんが、日本でプレーしていた昨年と比較して数字を伸ばしているのがドライビングディスタンス。昨年は257.36ヤードで6位でしがが、アメリカで戦う今年は266.63ヤードと、数字だけを見れば10ヤード近く伸ばしています。

数字を見ても、日本時代よりもルーキーとして米女子ツアーで戦う今季のほうが“進化”した姿を見せている。そう言ってよさそうです。

ポイントランクは現在10位とトップ10圏内にたどり着いた岩井明愛選手。シーズン終了後、順位をどこまで伸ばしているのでしょうか? まだまだ続いていく戦いから、目が離せません。

ルーキーとして活躍する岩井明愛

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