引っかけにつながる「手元が浮く」動きが起きてしまうのはなぜ?
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕は基本的にフェードヒッターなのですが、たま~に引っかけのミスが出ちゃうんですよね。そもそも少し左を向いて構えているので、これが出ちゃうと致命的。週刊ゴルフダイジェスト9/9号の連載「GOLF GYM」で引っかけの悩みを相談している方がいました。どうやら原因が僕と近いようなので、プロのアドバイスを試してみることにしました。

読者の悩みをプロがマンツーマンで解決する企画「GOLF GYM」は週刊ゴルフダイジェストで連載中
この記事で悩みを相談している読者の方は、スタートして2、3ホール目くらいにドライバーの引っかけが出るので悩んでいるそうです。やはりスタートは慎重に置きにいくようなショットになるので曲がらないけど、体が温まってくると自分のクセが出て曲がるということのようです。
で、問題になっているクセというのが、インパクト時に手元が浮いてしまうこと。手元が高くなるほど、ヘッドが回りやすくなってしまうので、引っかけが出やすくなるということなんですね。

腰が前に出て、手元が浮いてしまうとヘッドが回りやすくなって、引っかけが出やすくなる
その手元が浮く原因になっているのが上体の前傾角が起きてしまうことにあるそうなんです。上体が起きてしまって腰が前に出てしまうんですね。これは僕も悩んでいるところなので、よくわかります。なんとか前傾角を保とうをするのですが、これがなかなか難しいんですよね。
ポイント①上体ではなく「骨盤の傾き」をキープするイメージで打つ
そこでプロのアドバイスなのですが、上体の前傾角をキープしようとするのではなく「股関節を前傾させたままにする」とか「骨盤の傾きを保つ」というイメージにしたほうが起き上がりの防止につながりやすいということなんです。

骨盤の傾きを保つというイメージのほうが起き上がりの防止になりやすい
そのイメージでボールを打ってみましたが、これはいいかもしれません。僕は骨盤の傾きを保つというイメージがかなりしっくりときました。このイメージだと前傾が起きにくいし、腹筋あたりにしっかりと力が入る感じがするんですよ。やはりどこをイメージするかによって動きって変わってくるんですね。これはいいことを覚えました。
ポイント②手元とヘッドを低く動かす
そしてもうひとつのポイントは「手元とヘッドを低く動かす」こと。ボールの手前から低い軌道でヘッドが入り、インパクト後も低く抜けていくと、インパクト前後のフェースターンが最小限に抑えられ、結果的に曲がりも少なくなるということなんです。
そのために気をつけるのは右肩が前に出ないこと。ダウンスウィングで右肩が早く出るほど入射角は鋭角になってしまうので、なるべく右肩を出さず、手を真下に下げるようにすると入射角がシャローになるんです。僕は右肩が出てしまうタイプなので、これは気をつけないとダメですね。

(左)右肩が出なければ手は下に下ろせるが(右)右肩が出てしまうと入射角が鋭角になってしまう
手元とヘッドを低く動かすための2つの練習ドリル
手元とヘッドを低く動かすためのドリルが「低いティーアップでボールを打つ」こと。かなり低いティーアップにしてボールを打つと自然とインパクト前後の軌道がシャローになります。これができるようになると、上体の前傾角も結果的に保たれるということになります。

かなり低いティーアップでボールを打つと、インパクト前後の軌道が自然とシャローになる
これ、やってみましたが、なかなか難しいです。そもそも僕はティーアップが少し高めなので、ここまで低いと当たる気がしません。とにかくボールの前後で低くヘッドを動かすイメージを持ってスウィングすると、少し当たるようになりました。上体が起きてしまっては全く当たらないし、ボールを上げようとする動きが入ってしまっても当たりません。確かにこれはいい練習になりそうですね。でもやっぱ難しいです。
そしてもうひとつのドリルが、ボールの手前30センチくらい手前から、マットをこするようにしてヘッドを滑らしてボールを打つというもの。インパクトゾーンあたりだけの動きを体感するという感じですかね。
これもやってみましたが、シンプルながら低くヘッドを動かすというイメージはつかみやすいですね。これを数回やってから、1回普通に打つということを繰り返すと効果がありそうだと思いました。

ボールの手前30センチくらい手前から、マットを擦るようにヘッドを滑らしてボールを打つ
今回、引っかけが出てしまうという悩みに対する解決策をいくつかやってみましたが、引っかけだけでなく、いろいろなミスを防いでくれる要素が詰まっているな~と思いました。インパクトの時に腰が前に出てしまい、手が浮いてしまう人ってアマチュアにはかなり多いと思いますので、ぜひ今回僕が試してみたことをやってみてください。