全国から問い合わせが殺到するという知る人ぞ知る人気ショップ「ゴルフステージ成城」のクラブナビゲーター吉田朋広氏が注目するギアを徹底検証・解説する企画。今回はブリヂストン「BX1 ST」「BX1 LS」と相性のいいシャフトを調査!

今回は前回のBX2HTに続き9月5日発売のBRIDGESTONE BXシリーズの「BX1」を純正シャフトとメーカー推奨カスタムシャフトで検証していきます。

【テストクラブ】
ヘッド:BX1ST
ロフト:10.5度
クラブレングス:45.5インチ
ヘッド重量:197グラム
スリーブ:無し

BX1は「BX1 LS」と「BX1 ST」の2モデル用意されています。「BX1 LS」はその名の通りロースピンモデルでスピン量を抑えたい方のためのモデルです。「BX1 ST」は操作性の良さを犠牲にせずに安定性を持たせたBXシリーズの中核モデルです。

画像: BRIDGESTONE BXシリーズのBX1

BRIDGESTONE BXシリーズのBX1

BX1のメーカー純正シャフトは1種類で「VENTUS BS6Ⅱ」。メーカーカタログには安定感とコントロール性でシャープな振り抜きのシャフトで、フレックスはSフレックスのみです。

◆VENTUS BS6Ⅱ
スペック/58グラム、トルク4.8、中調子、シャフト振動数251CPM

メーカー推奨カスタムラインナップシャフトは2モデル。「TENSEI PRO BLACK 1K CORE60」と「SPEEDER NX GOLD 60」が用意されています。

◆TENSEI PRO BLACK 1K CORE 60 S
スペック/63グラム、トルク3.4、元調子、シャフト振動数263CPM

◆SPEEDER NX GOLD 60 S
スペック/62グラム、トルク3.5、中調子、シャフト振動数255CPM

VENTUS BS 6Ⅱ

まず試打したのは、純正シャフト「VENTUS BS 6Ⅱ」です。前作B1STでも好評だったVENTUS BS 6のイメージを踏襲した、精悍なマットブラックのデザインが目を引きます。

このシャフトの最大の魅力は「扱いやすさ」です。メーカーのオリジナルシャフトらしく、ダウンスウィング時の切り返しが非常にスムーズで、まったく力む必要がありません。シャフト全体が絶妙なバランスでしなり、癖のない動きで安定したスウィングをサポートしてくれます。

重量は58グラムと、多くのゴルファーにとって扱いやすい重さです。軽すぎず重すぎず、ヘッドの存在感をしっかりと感じながら、スムーズに振り抜けます。「VENTUS」という名前から想像されるプロモデルのようなハードさはなく、先端部分の剛性も「程よい」調整がされています。そのため、ヘッドスピードに自信がないゴルファーでも、インパクトで当たり負けする心配はありません。

画像: VENTUS BS 6Ⅱ

VENTUS BS 6Ⅱ

「BX1 ST」との組み合わせでは、ヘッドの設計通り、つかまりを抑えたストレートからややフェード系の弾道が出ました。弾道の高さはヘッドのロフト通りで、適正なスピン量で力強いボールが打てます。ヘッドの重心距離との相乗効果もあり、非常にスムーズに振り抜け、物足りなさはまったく感じませんでした。

「BX1 LS」との組み合わせでも安定感は抜群です。極端なロースピン設計ではないため、低スピン性能が高いヘッドと合わせてもピーキーにならず、安定した低スピンボールが打ちやすい印象です。

Sフレックスのみの設定ですが、幅広いスウィングスピードに対応できるため、BX1を試す際は、まずこのシャフトから打つことを強くお勧めします。

TENSEI PRO BLACK 1K CORE 60

次に試打したのは、三菱ケミカルの最新シャフト、「TENSEI PRO BLACK 1K CORE 60 S」です。メーカー推奨カスタムとしてラインナップされています。

手に取った瞬間に「本気度」を感じる、本格的なプロ・アスリートモデルです。高強度補強材「1K」をコアに採用し、手元側にも全く緩さがない、非常にしっかりとした剛性感があります。シャフト振動数は263CPMと高く、切り返しにはある程度のパワーが必要です。ヘッドスピードとパワーがあるゴルファー向けのシャフトだと感じました。

画像: TENSEI PRO BLACK 1K CORE 60

TENSEI PRO BLACK 1K CORE 60

実際に打ってみると、潰れに強い「ハリ」を感じ、中弾道のロースピン設計により、風に負けない力強い弾道が生み出せます。多少ハードにヒットしてもボールが吹き上がる心配はありません。

「BX1 ST」との組み合わせでは、ストレートからややフェードの強弾道が出やすいマッチングでした。「BX1 LS」との組み合わせでは、さらにバックスピン量が少なくなることを実感。ドライバーのスピン量を徹底的に抑えたいゴルファーには最適な選択肢です。

アスリートヘッドに本格的なアスリートシャフトを組み合わせることで、理想的な「強い弾道」が実現します。スウィングスピードの速いゴルファーは、このマッチングから大きなメリットを得られるでしょう。

SPEEDER NX GOLD 60S

最後に試打したのは、フジクラの新作シャフト、「SPEEDER NX GOLD 60 S」です。こちらもメーカー推奨カスタムです。

特長は、なんといってもその軽快な振り心地です。62グラムと、歴代SPEEDER NXシリーズの60Sとしては最軽量。まるで50グラム台のシャフトを振っているような軽さで、普段60グラム台だと少し重く感じる方でも、軽やかに振り抜くことが可能です。

キックポイントは中調子ですが、手元側の剛性感が絶妙にコントロールされており、ダウンスウィングでスムーズな「間」が取れます。全体に適度なハリとしなやかさも感じられます。

画像: SPEEDER NX GOLD 60S

SPEEDER NX GOLD 60S

先端の動きが少ない設計により、インパクトでヘッドをしっかりと「押し出してくれる」イメージで、非常に安定したインパクトが実現します。

「BX1 ST」とのマッチングでは、基本はストレートからややドロー弾道ですが、フェードもコントロールしやすいです。フェースの「バイティングフェース2.0」との相乗効果で、バックスピン量が増えすぎず、力強い弾道が印象的でした。

「BX1 LS」との相性も良く、ローロフトのロースピンヘッドと合わせても←「合わせると」では?(ローロフト&ロースピンヘッドではスピンが入らないためボールが吹き上がることはないはずです。)ボールが吹き上がらず、力強い中弾道が楽に打てます。ヘッドとシャフトのバランスが非常に良く、多くのゴルファーにメリットをもたらす、人気のマッチングになること間違いなしです。

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