山梨県・富士桜カントリー倶楽部で9月4日~7日の日程で開催される国内男子ツアー「ロピアフジサンケイクラシック」。同大会で2年連続ローアマを獲得中の中野麟太朗(早稲田大学4年)が、今年の大会にかける思いを語った。昨年掲げた目標の振り返りから、海外での学びなど、アマチュア界のトップを走る22歳の胸の内を紐解く。
画像: ロピアフジサンケイクラシック初日は10番ティーの1組目になる7時5分にスタートする中野麟太朗。同伴者は一緒に練習ラウンドをしていた大嶋港、マンデートーナメントトップで通過した今野大喜だ(撮影/岡沢裕行)

ロピアフジサンケイクラシック初日は10番ティーの1組目になる7時5分にスタートする中野麟太朗。同伴者は一緒に練習ラウンドをしていた大嶋港、マンデートーナメントトップで通過した今野大喜だ(撮影/岡沢裕行)

悔しさと覚悟、最後の学生シーズン

中野が昨シーズンに掲げた3つの目標のうち、大学日本一は達成したものの、アジアパシフィックアマチュア選手権の優勝(結果は3位)とレギュラーツアー優勝は惜しくも届いていない。そして迎えた4年生。学生生活は残りわずかで、出場できる試合は限られてくる。

「出る試合、全部勝ちたいです」と、中野は強い勝利への意欲を示す。「全米アマのベスト32や全英アマのベスト16はすごいと言われますが、優勝ではない。全米アマなんかは自分でもベスト64に入ったことで満足してしまった節がありましたが、それではやはりダメなので」と、過去の自分への反省も口にする。

アマチュア時代にプロの試合で優勝するという大きな目標を掲げてきた中野だが、学生生活の終盤を迎え、「QT(予選会)を通ることが大前提で、その上でプロやアマの試合関係なく、優勝したいという気持ちがあります」と、現実的な目標も見据えている。しかし、根底には、ツアー出場のためにQT通過を目標とすると縮こまってしまうので、目標は大きく持つことで自身の成長を促すという強い思いだ。

海外での“学び”がゴルフを変えた

この1年で中野のゴルフを大きく変えたのは、海外のビッグアマチュアトーナメントでの経験だ。全英アマチュア(スコットランド、ロイヤル・セントジョージズ)では、風に強い低い弾道の打ち方を習得したという。「日本に帰ってきてからは一時的にやり方がわからなくなりましたが、アメリカでもその技術がうまく活かせました」と、海外の厳しい環境が自身の技術向上に繋がったと語る。

また、全米アマチュア(カリフォルニア州オリンピッククラブ)では、ラフからのショットをアウトサイドインのフェードイメージから、インサイドアウトのドローに変えたことで、ラフからの抜けが良くなり、安定したプレーができるようになったという。これらの経験から得た学びは、コースコンディションが異なる日本に帰国してからも再現性が高く、中野のゴルフを一段上のレベルへと引き上げた。

慣れないコースへの調整と、今後の戦い

3年連続の出場となる「ロピアフジサンケイクラシック」について、中野は「目標はもちろん優勝です」と語る。約1カ月の米国遠征から2週間前に帰国したばかりで、「グリーンがいつもと少し違う雰囲気がある」と、グリーンスピードへの対応に課題を感じているが、「残り2日しかない」中で調整を急いでいる。

今年の大会については、「ラフがそれほど長くない」ことから、昨年苦しんだ時よりもスコアを伸ばしやすいかもしれないと分析。特にインコース(後半9ホール)は最近得意になってきたと語り、アウトコース(前半9ホール)は6番のパー5まではしっかりパーセーブし、得意なホールでスコアを伸ばす戦略を練っているようだ。

アマチュア最後の年、中野はプロ転向前にアマチュアとしてできることに注力したいと考えている。10月に開催される世界アマチュアゴルフチーム選手権(シンガポール)と、アジアパシフィックアマチュア選手権(ドバイ)への出場を優先するため、日本オープンにはエントリーしないという決断を下した。「日本オープンにも出場したかったのですが、シンガポール、日本、ドバイの転戦は体的にキツイ。アマチュア最後の年なので、アマチュアで出場できる試合を優先したい、またアジアパシフィックはリベンジ、世界アマは初なので」と、アマチュアとしての集大成を海外の舞台で飾ることを目指している。

学生トップアマとしての集大成となるこれから。まずは慣れ親しんだ富士桜CC開催の「ロピアフジサンケイクラシック」で優勝を目指す!

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