「ライダーカップ」はニューヨーク州のベスページブラックを舞台に今週いよいよ開幕する。
「ライダーカップは、英国の大富豪サムエル・ライダーが提唱し、1927年にイギリスVSアメリカの対抗戦として開催されたのが大会の起源になります。そして、年月を経てヨーロッパへと広がり、現在の欧米対抗戦へと変化していきました」(以下、杉澤)
因みに、ライダーカップが開催されない年にはプレジデンツカップが開催される。
「少し余談ですが、ライダーカップは2年に一度開催される大会です。そのライダーカップが開催されない年には大陸別対抗戦であるプレジテンツカップが開催されます。ライダーカップがアメリカPGAツアー代表チームとヨーロッパ出生選手のみに限定された大会であることから、ゴルファーの国際化にともなって、ヨーロッパ以外の国籍を持つ世界各地の有力選手たちが米国代表と戦える団体戦として考案された大会です。そして、我らが松山選手はインターナショナルチームのエースです」
ヨーロッパ選抜は、ルーク・ドナルドがキャプテンを務め、ローリー・マキロイ、ジョン・ラーム、トミー・フリートウッドら、世界ランキング上位の選手たちが名を連ねる。
「今回のヨーロッパチームは、自動選出された6名に加え、キャプテン推薦で6名が選ばれました。前回の2023年大会からメンバーの変更は1名のみで、チームワークの良さも強みと言えるでしょう。マキロイ選手を筆頭に、経験豊富な選手が多いのも心強いですね」
対するアメリカ選抜は、キーガン・ブラッドリーがキャプテンを務め、スコッティ・シェフラー、ザンダー・シャウフェレ、ブライソン・デシャンボーらが選出された。
「ホーム、アメリカでの開催となるため、大観衆の後押しを受け、地の利を生かして連覇を狙いたいところですね」
ライダーカップは、普段の個人戦とは異なり、チーム戦で行われる。
「ライダーカップは、普段の個人戦とは異なり、フォアボール、フォアサム、シングルスといった形式のチーム戦です。自分のミスがチームへ良くも悪くも影響を与えるため、選手たちは普段以上の緊張感を持ってプレーすることになります。その緊張感から、スーパープレーが生まれたり、時にはキャディ同士で激しい口論が繰り広げられたりすることも、ライダーカップならではの魅力と言えるでしょう」

フィニッシングホールのNo.18(411Y・P4)。ここでドラマが生まれる!(PHOTO/PGAオブアメリカ)
今大会の舞台となるベスページブラックは、ニューヨーク州に位置する、屈指の難コースとして知られている。
「ベスページブラックは、高低差のあるグリーンが特徴的で、正確なアイアンショットが求められます。また、難しいホールこそ、どの選手にセカンドショットを打たせるかなど、綿密な戦略が重要になってきます」
選手の組み合わせも勝敗を大きく左右する。
「ライダーカップは、ツーボールという形式で行われるため、選手の相性、特徴を考慮したペアリングが非常に重要になります。キャプテンは、相手チームの戦力を分析し、誰をどのペアにぶつけるか、緻密な戦略を立てる必要があります」
今大会のキープレーヤーとして、杉澤さんは以下の選手を挙げる。

杉澤さんが注目するブライソン・デシャンボー、ベン・グリフィン、スコッティ・シェフラー(PHOTO/PGAオブアメリカ)
「ヨーロッパ選抜のエースはローリー・マキロイ、若手実力派のラドビッグ・アバーグの活躍にも注目です。対するアメリカ選抜のエースはスコッティ・シェフラー、勢いに乗るベン・グリフィンの活躍に期待が高まります。そして各チームのムードメーカーとして、ヨーロッパ選抜はジョン・ラーム、アメリカ選抜はブライソン・デシャンボーが挙げられます。各チームのエースがどのようなプレーを見せるのか、そして、ムードメーカーがチームをどのように盛り上げるのか、注目して見てください」

杉澤さんが注目するローリー・マキロイ、ラドビッグ・アバーグ、ジョン・ラーム(PHOTO/PGAオブアメリカ)
U-NEXTでは、この欧米最強決定戦、ライダーカップの模様を完全独占生配信する。
「ライダーカップは、お金や名誉のためではなく、国の威信とプライドをかけて戦う、特別な大会です。普段のトーナメントでは味わえない、異様な熱気と興奮をぜひ体感してください!」
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U-NEXT木村真希