9月中旬に開催されたUSGA(全米ゴルフ協会)主催の全米ミッドアマチュア選手権で準々決勝に進出した8名のうち、6名がアマチュア資格を取り戻した元プロゴルファーだった。
画像: 優勝したブランドン・ホルツは38歳。PGA傘下のミニツアーの出場経験を持つ(PHOTO/USGA)

優勝したブランドン・ホルツは38歳。PGA傘下のミニツアーの出場経験を持つ(PHOTO/USGA)

6人中2人はコーンフェリーツアーの経験者。インディアナポリス大学出身のジャスティン・フーバーは通算87試合に出場。マーシャル大出身のクリスティアン・ブランドは67試合に参戦していた。全米ミッドアマに出場するために、ブランドは昨年、フーバーは今年に入ってからアマチュア資格を再取得。優勝者に来年のマスターズと全米オープンの出場権が与えられる今大会でメジャー出場権獲得を目指した。

しかし優勝したのはイリノイ州立大学でバスケットボールのポイントガードとして活躍し、卒業後プロゴルファーの道を選んだ38歳のブランドン・ホルツ。彼もまたミニツアーに6年間トライしたが結果が出せず不動産業に転身。24年にアマチュア資格を再取得した人物だ。

元プロは伊達じゃない! ブランドン・ホルツのプレー【USGA公式インスタグラム】

伝統の一戦を制した彼は「賞金を懸けてプレーするのが好きだったのでしばらくプロ資格をキープしていましたが、いつの間にか試合に出る機会が減ったので昨年アマチュアに戻りました。プロとして夢は実現できませんでしたが、何度も予選会に挑戦した全米オープンに出られるのは本当にうれしいですね」。

193センチの長身から繰り出す豪快なショットが持ち味。大半の選手がティーショットでハイブリッドやアイアンを多用し堅実なプレーを心掛けるなか、ホルツは毎ホールドライバーで攻めて決勝戦の34ホール目ではイーグルを奪って3&2で勝ち切った。

PGAツアー2勝のケビン・ストリールマンがキャディを務めてくれたのも心強かった。PGAツアーの選手でさえいつ稼げなくなるかわからず失業と隣り合わせ。見切りをつけてアマチュアのビッグイベントで優勝しメジャー出場の道を模索する現役プロは今後も増えそうだ。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年10月14日号「バック9」より

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