
前半29後半36の65で6つスコアを伸ばした石川遼(撮影/岡沢裕行)
前半、3度の2連続バーディで29をマークした

角型から丸型のマレットにチェンジしてバーディラッシュ(撮影/岡沢裕行)
石川が前半アウトで「ゾーン」に入った。出だしの1番パー4で2メートルを沈めてバーディ先行。これで勢いに乗り、続く2番パー5は2オン2パットで連続バーディを奪った。この日はショットが好調で、4番パー4は第2打を1メートル、5番パー3のティーショットはピン4メートルだったが、7番パー4は第2打を、8番パー3はティーショットを1メートルに乗せてぐんぐんスコアを伸ばした。
前半が終わってみれば3回の連続バーディを奪って6アンダー29をマークした。ハーフ29は自身2番目の記録で、一番は2010年中日クラウンズ最終ラウンドの28(愛知・和合GCアウト)。2番目がこの日と2018年ダンロップ・スリクソン福島第3ラウンド(グランディ那須白河イン)の29となった。
それでもホールアウトした石川は前半の爆発よりも伸ばせなかった後半に多くの言葉を割いた。
「後半(イン)の9ホールがなかなかうまくいかなかったので、どうしてもそっちの印象の方が強いし(折り返しで)1時間の間があったので、つながりというのは自分の中ではなく、前半のことは正直違う日として処理してしまっているくらい前のことだった感はあるんですけど、すごくよかったと思います」
後半インは1バーディ、1ボギーの36。前半のいい流れが続かなかったことについては冷静に自己分析した。
「10番も9番みたいにプレーはできましたし、そこまで影響はなかったですね。ただ11番のティーショットだったり、12番でバーディを取れなかったりというところで、ちょっとずつボロが出た感じですね」
ただティーショットについては初日よりも感触はいいようだ。
「自分の中はでダウンスウィングでフェースが開き気味かなというところがあって、コースでも理想のところに収まってはいないなと思いながらのラウンドに昨日はなっていた。(今日は)ほんのちょっとしたところなんですけど、自分の中で昨日よりシャフトでいうと1本分とか2本分とかそういうレベルで、自分の収めたい位置からしっかりダウンスウィングを下ろせてきていたかなという感じは今日の方がありますね」
前半だけとはいえ、石川らしい爆発ぶりで初日の75位から11位へジャンプアップした。決勝ラウンドへ向けては前向きな言葉が口をついた。
「すごい楽しみですし、昨日のスコアからいくと本当に予選カットラインで戦っていく1日になるかと正直思っていたんですけど、前半からショット、いいパットを続けられて、少しずついい内容になってきているので、またしっかりと明日も気持ちを切り替えて、いい内容を続けていけるようにと思います」
今季は前々週のANAオープンでプレーオフの末の2位があるが、まだ優勝はない。得意の秋の陣を迎え、今週こそのムードが漂ってきた。