ベストシーズンでゴルフ場の来場者が増えるのに、夕方の日も短くなってくるこの時期。ゴルファーにとって本当に耐えがたいのが”スロープレー”。今回はフィッターの小倉勇人氏が、ある競技委員と回ったときに聞いた話をご紹介。
画像: ちょっとしたことを意識するだけで、スロープレーは防げるもの(写真はイメージ)

ちょっとしたことを意識するだけで、スロープレーは防げるもの(写真はイメージ)

スムーズに回れる“所作”がある

クラブフィッター小倉です。先日、とあるコースの競技委員の方とプレーをする機会がありました。競技に携わっている方だけあり、とてもお上手なのですが、プレーだけでなく、すべての所作がスムーズで大変気持ちよくプレーすることができました。

プレー中、話題になったのが、スロープレーについてです。その方は「スロープレーはもちろん問題です。といってもゴルフ歴が浅い方が、熟練者と比較してプレーに時間がかかるのは、ある程度はしょうがないです。だって打数が多いんですから。スロープレーの多くは、そこが問題なのではありません。プレー以外の所作の余分な動きです」

「たとえば、グリーン周りのクラブの置く位置。全くの初見のコースではしょうがないかもしれませんが、何度かプレーしていたり、次のホールの案内板があれば、次のホールへの導入路やカートの停止位置がわかるので、その方向の近い位置に置くのがベターです。先にホールアウトしていたら、他のプレーヤーのアドレスの前に先に拾っておくなど、そういった所作を知る方法があまりないんですよね」

「カートに乗り込むときもホールによっては、後ろの組のショットの邪魔になることがあります。カート周りに移動したら、もう大丈夫だと思っている方が多く、ホールアウト後は、速やかにグリーンからカートとともに移動するのがベターです。他の方より早くカート周りに移動できたのであれば、クラブをしまう余裕はありますが、他の方がすでに乗り込んでいるのであれば、クラブをしまわず、手に持ったまま先にカートに乗り、次のホールのティーイングエリア付近でしまえばスムーズです」

「これはティーショットを終えた後のカード移動にも言えることですね。こういった所作は、我々は先輩方を見て覚えましたが、今の方は、そういった“ゴルフの上級者”と一緒にプレーする機会が少ないのでしょうね。最初のうちは打数が多いですから、どうしてもプレー以外の部分で急ぐ必要が出てしまいますが、こういった所作を覚えられると急ぐ必要が減ってきます」

「もちろん何回も素振りをする、すべての動きが遅いといった本当のスロープレーの方もいらっしゃいますので、そういった部分をなくさないといけませんが、こういう所作を知ることでスロープレーは軽減できるということをたくさんのゴルファーに知ってもらいたいなぁと思っています」とお話されていました。

この話を聞き、こういった「動き」や「所作」をゴルフのメディアで取り上げることはありますが、まだまだ少ないなと感じました。それと同時に自分はちゃんとできているか、ちょっと不安になりましたね。プレーに夢中になるとどうしてもこういった所作は忘れてしまいがちです。

自分に言い聞かすと同時に皆さんにも知ってもらえればと思い、ギアやクラブとは関係ない話でしたが、今回はあえてお伝えさせていただきました。ゴルファー全員が気持ちよくプレーできるよう、腕前関係なく実践できるよう心掛けていくのは、誰にとってもいいことですよね。

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