
スタンレーレディスホンダに出場する原英莉花
原が改めて悲願達成の喜びに浸った。前夜帰国し、この午後12時半にコース入り。すぐに3時間ほどの練習を行い、メディアの取材に対応した。
「全然疲れていないです。ほっとしている気持ちと引き締まっている気持ちの2つがあります。(渡米するときは)絶対に昇格したいと思っていました。スポンサーさんにも後押ししていただいて挑戦できた。自分の年齢(26歳)的にもラストチャンスかなというくらいの気持ちだった」
今季の原は過酷と評される「エプソンツアー」を戦い抜いた。2月の開幕戦「セントラルフロリダ選手権」で28位に入ると、次戦の「アトランティックビーチ・クラシック」で早くもトップ10入りとなる6位を記録。以後17試合連続で予選を通過し、8月の「ワイルドホース・レディース・クラシック」で初優勝を果たした。最終戦こそ予選落ちを喫したが、トップ10入り9回、うち優勝1回、2位2回の堂々たる成績を残し、最終的にポイントランキングは5位。上位15人に付与される来季レギュラーツアーのツアーカードを獲得した。
「すごく久しぶりにゴルフが楽しいと思って1年間プレーできたので、そこは去年までの自分になかった感覚を取り戻せた。なんか昨年までのイメージみたいなものもなかったですし、自分の可能性ってところは過去の記憶に邪魔されずに前向きにできたという感じです」
「凱旋出場」となる今大会の目標を聞かれたときには「やっぱり優勝したい」と即答した。それを達成するための新しい「武器」も米国から持ち帰った。エプソンツアーを戦っている間にドライバーの飛距離が大きく伸びたという。
「去年より30くらい。(単位は)ヤードですよ。クラブの面もあるかもしれないです。トレーニングをすごくハードに入れてきたので、その部分も大きいかもしれない。でも、去年が飛んでいなかったんですよ。キャリーが235ヤードまで落ちてしまったので。それが普通に戻った感じです」
実際には昨年のドライビングディスタンスは250.2ヤードで12位。エプソンツアーでもまれたメンタルと体力にパワーアップした飛距離を引っ提げ、原がいよいよ今季国内ツアー初戦のティーイングエリアに立つ。