女子ゴルフの今季国内ツアー第29戦「スタンレーレディスホンダ」初日が10日、静岡県・東名CC(6435ヤード、パー72)で行われ、2020-2021年賞金女王の稲見萌寧が6バーディ、ボギーなしの6アンダー66で回り、首位に1打差6位と復活Vへ向けて好発進した。前週の日本女子オープンで一緒に回った永久シードの「レジェンド」不動裕理の言葉を力に変えた。

スタンレーレディスホンダ初日、6アンダー6位と好スタートで笑顔の稲見萌寧(撮影/岡沢裕行)
久々に稲見の元気な声が響いた。ボギーなしで今季自己ベストの66をマーク。「(自己採点は)私は常に70点か80点が100点だと思っているんですけど、今日は70点くらいはあったじゃないかと思う」と満足そうに振り返った。
この日は3番でバーディが先行していい流れに乗った。7番では4メートルを沈め、8番は1メートル、9番も4メートルを決めて3連続バーディ。後半も15、18番でスコアを伸ばした。
55位に終わった前週の日本女子オープンで同組になった不動の言葉に勇気をもらった。「私が一番目指している永久シードを持っている偉大な方なので(その言葉が)人生で一番響きました。それは『ショットが悪かったらショートゲームでカバーすればいいじゃん』と。あれだけの方がそう言うんだから、もうそれが絶対だなって思いました」
稲見は2023年TOTOジャパンクラシックで通算13勝目を挙げたあとから腰痛などの影響で長いスランプに陥った。今季も25試合に出場して予選落ちが15回、棄権1回とトンネルを抜け出せないでいるが、レジェンドの言葉を胸に刻んだ今週は今季2回目のトップ10以内での初日スタートとなった。
「すごくいいスタートが切れたのは、自信というか、ほっとした部分はある。やっていることは間違っていないと思うので、明日からももちろん頑張りたいですけど、これからのために変わらず努力していこうと思っています」
しっかりした言葉で完全復活の日を見据えた。