
ボールを曲げて打つ練習が大好きだというフィッター小倉氏
あえて曲げるショットを打ってみる
クラブフィッター小倉です。皆さんは、練習場にどのくらいの頻度で行きますか? 先日、週に3~4回練習されるというお客様からこんな相談を受けました。「練習しないと不安になるから定期的に練習するけれど、どうしても飽きちゃうんだよね。何か良い方法ない?」と。
私はボールを打つことは大好きで、飽きたことはありません。よく飽きるといわれる方の練習方法をお聞きすると、皆さん良いショットだけを練習されている方が多いですね。良いショットを練習するのは、間違いないですし、必要な練習ではあるのですが、その練習だけやっていると、やはり飽きがきてしまうでしょう。
私が練習するときにやっていることはボールの曲げる練習です。ほとんどそれしかやっていないといっても良いですね。ドロー、フェード、フック、スライスをそれぞれ狙った方向に打ち出してどのくらい曲がるかを練習しています。これが楽しいのです!
ボールの曲がりは目標方向に対して、スウィング軌道とインパクト時のフェースの向きによって変わります。詳しいメカニズムは長くなるので、今回割愛しますが、ご興味がある方はぜひ調べてみてください。この理屈を知るだけでも今後のゴルフのタメになると思います。
これはある程度ボールを打てるようになってきたゴルファーであれば、ぜひ、やってほしい練習だと私は思っています。理由は、ボールが曲がるメカニズムが理解できるから。どうしてもゴルフはボールが曲がってしまうスポーツです。その曲がりのメカニズムや理由がわからないとその曲がり、ミスを自身で調整することができません。曲げる練習を知ることでその理屈を知ることができ、自身で対策する方法が身に付けることができます。
最初のうちは、7~8番アイアンぐらいではじめ、飛距離ロスや当たりなどは無視です。とりあえず左右どちらに曲げるかを決め、決めた方向に曲がったら成功としましょう。必ず決めた方向に曲げられるようになったら、少しずつ、曲げ幅や縦距離のばらつきなどを減らすように練習してみてください。
これを高い確率でコントロールできるようになったら他の番手でもやってみましょう。少しでも思い通りのボールが打てるようになると、練習が一気に楽しくなります。それでも飽きるようでしたら、50ヤード以内のアプローチでもやってみてください。ウェッジはロフト角があるため、高さにも大きな変化が現れ、飛距離の違いも大きくなります。
こういった普段とは異なる動きを実際にやってみることはゴルフの上達に向けてとても重要なことだと私は思います。良いショットだけを練習するのではなく、ぜひ、あえて曲がるショットを練習してみてください。きっと練習が楽しくなりますし、知らず知らずのうちに技術が身についてきますよ!