
百目鬼光紀ーKoki Domeki 1997年栃木県生まれ。大学4年でQTに出てプロ宣言
GD エリートグリップチャレンジは残念でした。
百目鬼 本当に悔しかったですね。とにかく勝ちたくて。これまで最終組も優勝争いも経験はあったんですが、やっぱりそういうのって慣れるものじゃないんですね。恐ろしいほど緊張していました。
GD 2019年にプロデビューをしていますよね。これまで何度か優勝争いをしている印象はありますが、特に今年は安定感が高まったように感じますが何か変化みたいなものはあったんですか?
百目鬼 ちょっと刺激を受ける出来事があったんです。
GD それは?
百目鬼 スポンサーが同じということもあって、香妻陣一朗さんと仲良くさせてもらっているんです。それで合宿とかに誘ってもらったり、一緒に練習させてもらったりしていて、本当に刺激になっています。
GD 関係はLIVに行く前から?
百目鬼 いえ、LIVに行ってからです。シンガポールに自腹で観に行ったこともあるんです。陣さんに向こうで色々見せてもらって、向こうの選手の練習とかを見て、生ぬるいことをやっていたら絶対に勝てないなって感じたんです。もちろん一生懸命やっていたつもりですけど、トップの選手らがやっていることは全然違いましたね。

LIVを観に行って変わった
GD じゃあ技術だけじゃなく、ゴルフへの向き合い方を教えてもらっている感じですね?
百目鬼 はい、心の師匠です。(笑)
GD もともとゴルフを始めたきっかけは?
百目鬼 小学校入ってすぐくらいの時に初めてクラブを握りました。母親に連れていかれたのを覚えています。他にスポーツもやっていなかったんで、ぼやっとゴルフを続けていたんですけど、中学入ってから母親から「ゴルフ続けんの?」って聞かれて。うちは母子家庭なんですけど、続けるなら推薦しかなかったので、それで頑張って推薦をもらって高校、大学といきました。
GD プロになろうと決心したのはいつ頃ですか?
百目鬼 実は明確にこの時っていうのが無いんです。今もそうですけど、昔から自分の中で目標設定みたいなものを常に作りながらやっているんです。例えば、この試合でこういう結果を出せなかったら辞めるとか、この大学から推薦がもらえなかったら辞めるとか、自分の中での決め事を作っているんです。それで大学の時も、勝つことを課題にしていたら栃木県オープンに勝つことができて。それで、じゃあやるか!って感じだったんです。
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香妻選手との出会いがきっかけでゴルフに取り組み姿勢を見直した百目鬼選手。今シーズンは明らかにゴルフの質が向上したと感じたのにはそんな背景があったようです。おそらく、今まで以上に真剣にゴルフに取り組み、努力をしているはず。だからこそ、今の目標は?と聞くと「とにかく勝ちたい」という答えが出てくるのだと思います。
エリートグリップチャレンジでは悔しい負けを喫しましたが、その努力はいつか報われるはず。まずは今シーズンの最終戦で全力を出し切ってもらいたいですね。
文/出島正登