マスターズ2勝のランガーはシニア入りするずっと以前に殿堂入りを果たしている。それだけでも凄いが50歳になってからの鉄人ぶりはまさに驚異的だ。
チャンピオンズツアー出場375試合でメジャー12勝を含む通算47勝(歴代トップ)。トップ10入りは6割を優に超える237回(63.2%)。

御年68歳のベルンハルト・ランガー(写真/Getty Images)
18年連続で1勝以上を挙げたのは、歴代2位のヘイル・アーウィンの11年連続を大きく上回り、ツアーの最年長(67歳)優勝記録保持者でもある。
レギュラーツアーとは単純に比較できないが、ジャック・ニクラスとアーノルド・パーマーが17年連続で1勝以上を挙げているのが最長記録だ。
これだけ長期に渡り第一線で活躍し続けていることについて本人が昨シーズンの終わりこう語っている。
「ゴルフは移り気なスポーツです。一貫して好調を保つのはとても難しい。少しでも調子を落とせばもう終わり。厳しい世界です。そんななか50年以上プロゴルファーを続けられているのはしみじみ幸運なことだと思っています」
現役時代と変わらないスリムな体型。野菜中心の食事とトレーニング、徹底した自己管理でゴルフに必要な筋肉だけをまとった68歳。キャリア終盤を迎えながら決して衰えているわけではない。
今季フル参戦した藤田寛之はポイントランク65位に終わりトップ50入りのフルシードを手にすることはできなかったが、藤田のひと回り上のランガーは2位1回、トップ10入り6回で24位につけている。
実は昨年も勝利のないシーズンに終わる寸前だった。ところが最終戦のチャールズ・シュワッブ・カップ選手権で接戦を制し連続勝利記録を18年に更新した。
「最終戦の舞台に立ったとき私が続けてきた連続勝利が終わるかもしれないのはわかっていました。最高の選手たちを倒して最後のチャンスを活かせたことは、私にとって大きな意味のある1勝でした」
今年も似たような状況。しかし世界で100勝以上を挙げているランガーのこと、再び奇跡を起こす可能性はありそうだ。
ランガーの“劇的”な47勝目を振り返る【PGAツアーチャンピオンズ公式YouTube】
Bernhard Langer claims Win No. 47 in dramatic fashion | Charles Schwab Cup
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