「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」でツアータイ記録となる2位に11打差をつけて今季4勝目を飾った佐久間朱莉。大会記録も更新し、圧巻のゴルフを披露したスウィングをみんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が解説。

優勝のカギは【ドパ活】と【機能神経学からのアプローチ】

佐久間朱莉選手が初日から首位に立ち、史上初の1シーズン2度目の完全優勝、2位と11打差のツアータイ記録(4日間競技)、トーナメントレコードの25アンダーと記録ずくめの4勝目を飾りました。ショット、パットともに持てるパフォーマンス存分に発揮した勝利となりましたが、年間を通してサポートする藤山和也トレーナーに話しを聞くと「機能神経学からのアプローチとドパ活」が奏功したと教えてくれました。

画像: 記録ずくめで今季4勝目を飾った佐久間朱莉

記録ずくめで今季4勝目を飾った佐久間朱莉

「機能神経学からのアプローチ」を簡単に説明すると、例えば目や三半規管などのエクササイズを行うことで動きの鈍さや体のアンバランスを改善し、スムーズな動作に導くことにつながるというもの。他のスポーツでは既に取り入れられていますが、今後ゴルフでも浸透していくはずです。佐久間選手と藤山トレーナーは早くから機能神経学的アプローチに取り組んでいて、1カ月ほど前からその効果が表れて来ていいたと言います。

「ドパ活」とは快楽ホルモンと呼ばれるドーパミンの分泌を促し、ポジティブ回路を活性化させることで持てるパフォーマンスを発揮させるというもの。サウナや温冷交代浴もその一つですが、目標→達成→ご褒美のサイクルを作ることで、ドーパミンの分泌を活性化させると藤山トレーナー。今週は【今週の目標】、1日ごとに【目標スコア】を提示し達成したらご褒美として今週はスイーツやスタバをゲットできるようにしたようです。結果的に脳の疲労を回復させ、より集中できる状態に持っていけたと話してくれました。

画像: 「ドパ活」によって集中力を高めたという

「ドパ活」によって集中力を高めたという

もちろん1年間戦ううえでフィジカルトレーニングも重要な要素ですが、体の疲れだけでなく脳の疲れもリカバリーすることで4日間で25アンダー、2位に11打差という記録を達成することができた要因となりました。

トルク(回転力)が主なエネルギー

それではスウィングを見てみましょう。独特のゆっくりしたテークバックでは、右の腰を引きながら上げていきます。横方向の動きはあまり使わずにトルク(回転力)を主に使うタイプのスウィングです。

画像: ゆっくりしたテークバックでは右腰を止めずに回していく

ゆっくりしたテークバックでは右腰を止めずに回していく

ゆっくりとしたテークバックからゆっくり切り返すことで、腕の振り遅れを防いでいます。インパクトで左ひざが伸びていないことからも縦の力はあまり使わずに回転力を主なエネルギーにしていることが見てとれます。

画像: 切り返しを急がないことで腕の振り遅れを防ぎ回転力でクラブを加速させる

切り返しを急がないことで腕の振り遅れを防ぎ回転力でクラブを加速させる

ドライバー、アイアン共に安定しながらも、ミスしたホールでもしっかりとパーを拾うゴルフが4日間続けられていました。

心技体のすべてが一段上のレベルに上がった佐久間選手の年間女王への挑戦は続きます。

写真/姉崎正

これまで今季3回あった佐久間朱莉の「勝者のスウィング」

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