
価格よりも自分に合ったドライバーを見つけるのが最善だ(写真はイメージ)
焦らずしっかり見定めたい
みんゴル取材班(以下、み):ドライバーの各モデルがマークダウンされる時期になりました。実はキャロウェイの「エリート」かテーラーメイドの「Qi35」をねらっているのですが、「ベイカレントクラシック」ではザンダー・シャウフェレは旧作の「パラダイムAiスモーク◆◆◆」、コリン・モリカワも「Qi10」を使っていたのでどうしたものかと悩んでいます。
宮城:シャウフェレはけっこう早く戻していましたね。聞いたところによると「パラダイムAiスモーク◆◆◆」は10.5度をスタンダードのまま使っていて、フェードで2700回転、ドローを打つときは2500回転でスピン量がちょうどよかったそうです。「エリート◆◆◆」は10.5度を1度立てていたのでスピン量が多過ぎたんでしょう。モリカワの場合も同じで、「Qi10LS」に比べて「Qi35LS」が上がりやすくてつかまりやすくなったのを嫌がったのではないでしょうか。
み:2025年モデルは彼らにはやさしすぎた?
宮城:アイアンもそうですがプロにとっては最新が最良とは限りません。アマチュアも同じで旧モデルでちゃんと球が上がったり、つかまっているなら2025年モデルが安くなったからといって飛びつかないほうがいいでしょう。逆に「パラダイムAiスモーク」や「Qi10」シリーズを持て余しているなら「エリート」や「Qi35」は試す価値があります。
み:人それぞれということですね。それでもドライバーはテクノロジーがどんどん進化しています。純粋に飛距離性能で比べたら新しいモデルほど飛ぶ可能性があるのでは。
宮城:確かにそうかもしれませんが飛距離は諸刃の剣です。あるシニアプロは「GT2」に替えて15ヤード飛ぶようになったけれど、結局元のドライバーに戻したそうです。
み:プラス15ヤードはすごい。それなのにどうして使わなくなったのですか?
宮城:15ヤード飛んでもスコアには結びつかなかったそうです。飛ぶ分だけミスも増えたからだそうです。やたらと飛ぶドライバーは予測不能なミスが出たりして、その処理に手間がかかります。アマチュアも同じで、260ヤード飛んだり200ヤードしか飛ばなかったりするクラブより、常に240ヤード飛ぶクラブのほうがゴルフを組み立てやすいし、安心して振れませんか? ドライバーも14本の中の1本と考えれば結局は一発の飛距離よりも平均飛距離ということになります。
み:どういう方向に進化するかわかりませんが2026年モデルを待って、そこから判断することにします。
宮城:安いから買うとか、他人より早く手に入れるとか、いまはそういう時代ではありません。焦る必要はないので自分のスウィングといろいろな評価をしっかり見定めて選んでください。
