女子ゴルフの米ツアー公式戦「TOTOジャパンクラシック」は9日、滋賀県・瀬田GC北C(6616ヤード、パー72)で最終ラウンドを行う予定だったが、降雨によるコースコンディション不良で中止となり、54ホールの短縮競技になった。優勝は3日目に通算15アンダーで首位に並んだ畑岡奈紗とルーキー荒木優奈がプレーオフを行い、畑岡が1ホール目で荒木を下し、3年半ぶりの米ツアー通算7勝目を挙げた。日本選手の今季米女子ツアー優勝は6人目となった。
画像: TOTOジャパンクラシック」で3年半ぶりの米ツアー通算7勝目を挙げた畑岡奈紗(撮影/大澤進二)

TOTOジャパンクラシック」で3年半ぶりの米ツアー通算7勝目を挙げた畑岡奈紗(撮影/大澤進二)

ルーキー荒木優奈との雨中の一騎打ちを制した

画像: アイアンのティーショットで水しぶきが上がった(撮影/大澤進二)

アイアンのティーショットで水しぶきが上がった(撮影/大澤進二)

雨中の一騎打ちを制したのは畑岡だった。コースコンディションが悪いため、18番パー5を130ヤードのパー3に設定して行われたプレーオフ1ホール目。荒木が第1打をグリーン奥に外したのを見届けると、ピン右10メートルと距離は残ったものの、グリーンをキャッチした。ファーストパットは2メートルオーバーしたが、荒木がパーパットを外したあと、返しのスライスラインを読み切った。ウイニングパットがカップに落ちると、両手を突き上げて万歳。その目には涙が光った。

この日は早朝から雨が降り続き、グリーンに水がたまる状態になった午前10時57分に中断となった。その後も天候の回復が見込めないため午後0時58分に中止が決定した。中断時点では最終組の畑岡は通算16アンダー、荒木は1打差2位だった。

今大会は2018年に勝って以来の2勝目となったが、米ツアーでは2022年4月の「DIOインプラントLAオープン」以来約3年半ぶり。勝てない時間が長かっただけに、その表情には安堵の色が浮かんだ。

「3年半ぶりに優勝できてすごくホッとしています。本当に長く感じた3年半だったんですけど、サポートしてくれるたくさんの方のおかげで優勝できたと思います。(プレーオフを)待っている間は本当に長く感じたけど、自分にできることに集中してやろうと思いました。(最後は)ちょっと弱かったと思ったんですけど、入ってくれてホッとしました」

「4月に3パットしてから自信を持って打てなくなった」

画像: プレッシャーを克服して、ウイニングパットを決めた(撮影/大澤進二)

プレッシャーを克服して、ウイニングパットを決めた(撮影/大澤進二)

今季に限っては不調の原因はパッティングにあった。

「今年4月の試合で短いパットを3パットしてから自信を持って打てなくなった」

改善への対策はあれこれ考えずタッチだけに集中することだった。

「この1年はスピードだけを意識することに集中してきた。それができたかと思います」

課題を克服して国内開催の米ツアーで2018年に続く優勝を果たし、早くも次なる目標を視界に入れた。

「プロ転向時に掲げた目標がメジャー優勝。来年以降で達成したいし、開幕戦に出られるのがうれしい」

長かったトンネルを抜け出し、明るい笑顔で未来を見据えた。

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