夕陽をバックにトロフィーを掲げたライは「言葉でこの気持ちを表現するのは難しい。ただゾーンに入り続けようと考えていた。ここに立てただけで本当に素晴らしい」と興奮を隠せなかった。

DPワールドツアー「アブダビHSBC選手権」を制したアーロン・ライ(写真/Getty Images)
相手は世界ランク2位のローリー・マキロイと25年米ツアー年間王者トミー・フリートウッド。昨年のウィンダム選手権で優勝しブレイクしたもののどう考えても相手は役者が一枚も二枚も上。
しかも14番で1メートル弱を外してボギーを喫し優勝戦戦から脱落したかに思われた。だが16番、17番の連続バーディで盛り返しプレーオフ進出を決めた。
いっぽうフリートウッドは4日間でボギーがわずか1つの完璧な内容。2イーグル、22バーディを奪い最終日もトーナメントを牽引した。
しかしイーグルかバーディが欲しかった最終18番でスコアを伸ばせず。プレーオフでライに敗れた。
皮肉なことにツアー3勝目を挙げたライが2勝目をマークした20年のスコティッシュ・オープンでもプレーオフでフリートウッドを破ってタイトルを獲得していた。
「トミー(フリートウッド)は本当に偉大なプレーヤー。ゴルフももちろんだけれどそれ以上に人間性が素晴らしい。この2日間彼と一緒にプレーしてプレーオフを戦えたことは自分にとって特別な経験だった」
DPワールドツアーの年間王者争いでトップを走るマキロイは11位タイからスタートした最終日バック9で5連続バーディを奪い10アンダー62でホールアウト。通算24アンダーでクラブハウスリーダーに。
プレーオフに備えて戦況を見守ったが1打足りず、最終ホールでイーグルチャンスを演出しながらバーディに終わったニコライ・ホイガードと並び3位タイに終わった。
DPワールドツアーの年間王者4連覇、7度目の戴冠がかかる次週の最終戦は得意のドバイ(ジュメイラ・ゴルフ・エルテート)で開催される。王手はかけているがポイントランク2位のマルコ・ペンジも数字的には逆転の可能性がある。
「今日はメンタル面もキャディのサポートも最高だった。特にパットが良かった。こういうスコアをマークして来週を迎えられるのは歓迎すべきこと」とマキロイは最終戦の勝利に照準を合わせた。
中島啓太は4日連続60台を並べ通算19アンダー12位タイ。ポイントランクは14位と1ランク落としている(昇格ポイントランクは9位)だけにPGAツアー昇格を決めるためにも最終戦での好プレーが期待される。
初日トップに並ぶロケットスタートを切ったコボリ・カズマは41位タイで4日間を終えた。
【動画】アブダビHSBC選手権最終日のハイライトをチェック【DPワールドツアー公式YouTube】
Round 4 Highlights | 2025 Abu Dhabi HSBC Championship
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