地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

連載83回目は、本試打企画4回目に掲載されている『スポーティゴルフスタジオ』の小村斎さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はエポン「AF‐907」、フジクラ「SPEEDER NX HB」シャフトがオススメとのこと。

工房店主の小村さんが特徴を語る

「今回私がオススメするクラブは、エポンのアイアン型ユーティリティ『AF‐907』です。これは、アイアンよりもやさしく、ウッド型ユーティリティよりも操作性が高いクラブです。使用するターゲットは比較的中~上級者が多く、アイアンの流れを持ちつつも寛容性や球の上がりやすさが備わっているため、人気のヘッドとなっています。シャフトのフジクラ『SPEEDER NX HB』は、クセが無く万人に合いやすい中調子系のシャフトです。このシャフトはフルショットはもちろん、ハーフショットや低く出したい時でもしっかりヘッドが戻ってきてくれる感覚がありますし、フルショットでは先端剛性の強さからヘッドが暴れる心配もありません。シャフト自体も高弾道が打てるシャフトですので、グリーンを点で狙っていけるようなイメージで組みました」

画像: 「AF‐907」×「SPEEDER NX HB」

「AF‐907」×「SPEEDER NX HB」

「アイアンは中空構造で、軟鉄鍛造の打感とはいきませんが非常に心地よく、ヘッドの重心は深め、低めで弾道の高さがしっかり出てくれます。このシャフトとの相乗効果で力むことなく振ることができます。ストロングロフト化が進み球の高さが出にくいという悩みが多いなかで、今回の組み合わせは非常にゴルフが楽になるクラブだと思います」

「AF‐907」×「SPEEDER NX HB」の印象を堀越プロに聞いた

「今回試打するクラブはエポン『AF-907』ヘッドに、フジクラ『SPEEDER NX HB』の組み合わせです。ロフトは5番アイアン相当の23度ですが、ポケットキャビティ構造と中空の複合構造によるミスへの寛容性が増し、より楽に球が上がりやすくなっているそうです。またフェース長がやや長く、そしてトップブレードが厚く安心感のある見た目に工夫されています。適度にグースが入っているためつかまりも良さそうです。そしてシャフトのフジクラ製ハイブリッド専用シャフトは先端部に高強度カーボン『トレカ M40X』を採用し、当たり負けしにくい剛性を実現しているそうです。また中調子ですが、インパクト付近で球を拾ってくれるような挙動があるため高弾道が期待できるシャフトです。最近のクラブセットでは5番アイアンが含まれていないことも多いですが、ウッド型ユーティリティが苦手な方にとっては良い流れで5番アイアンの距離を打つことができるのではないでしょうか」と堀越プロ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

実際に試打を開始!

「中空構造ということで若干硬質な打感ですが、飛距離、落下角は十分に出ていますね。ソール幅がやや広いため、イメージとしてダウンブローよりはレベルブロー気味に打つイメージだとよりヘッド性能が活きてきそうです。シャフトはコントロールしやすい素直な挙動が好印象で、先端が全く暴れる感じがありませんね。アイアンの流れから違和感なく取り入れることができそうですが、レベルブローに球を捉えていきたいためボール位置をやや左足側(飛球線側)に置くとより良い球が打てそうです」(堀越プロ)

※ドライバー換算HS42m/sの試打データ
●キャリー/177.1Y
●総飛距離/184.8Y
●スピン量/4105rpm
●落下角/44.6度

総評

画像: 「ソールの抜けが良さそうですね」(堀越)

「ソールの抜けが良さそうですね」(堀越)

「今回のエポン×フジクラシャフトの組み合わせは、適度なつかまりの良さと寛容性の高さを両立したクラブでした。グースネックと安心感のあるブレード長がアドレス時の心理的負担を軽減させてくれるため、思い切って振り切ることができますね。セットのアイアンよりも比較的楽に打つことができますし、飛距離と落下角も両立できています。打点ブレに対しても寛容性も高く、狙った場所に運んでいける強力な武器となると思います。ロングアイアンやウッド型ユーティリティに苦手意識がある方にオススメしたいですね」(堀越)

THANKS/クレアゴルフフィールド

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