ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「飛ばし屋と回っても崩れないためには?」がテーマです。
画像: 飛ばし屋さんと回っても、自分のペースを崩さないためにはどうする?(写真はイメージ)

飛ばし屋さんと回っても、自分のペースを崩さないためにはどうする?(写真はイメージ)

ツアープロでも自分のペースを崩しがち

一緒にプレーする相手が、もの凄く飛距離が出るタイプだと、知らず知らずのうちに負けじと飛ばそうとしてペース、リズムを崩してしまう。これ、結構耳にする話ですね。これはプロレベルでも同じようで「今日は飛ぶ人に挟まれたので、力まないように気をつけていました」などというツアープロのコメントを聞くこともあります。

少しでも遠くに飛ばしたい。他人に飛距離で負けたくない。この気持ちがあるがゆえに、飛ぶ人と一緒になるとどうしても力が入ってしまう。これはもうゴルファーとして極々自然なことのように思えます。でも、そんな時でも自分のペースを崩さずプレーするにはどうしたら良いのでしょう。考えて行きましょう。

私個人の話で恐縮ですが、若い時から競技ゴルフをしてきて、それまでは平均的な飛距離の持ち主でしたが、40歳の時に首を痛めてから、飛距離は落ちる一方。急に仲間達から30ヤード近く飛ばなくなって、悲しい思いを味わいました。

今でこそ「飛ばない自分」に慣れて、小学生にオーバードライブされようが、女性の競技アマに置いていかれようが、割と平静でいられるようになりました。そのため、若くてもの凄く飛ばすゴルファーと一緒になったときは、もはやギャラリー気分。

たとえ50ヤード置いていかれても、「へー、そこまで飛ぶの!」と驚くことはあっても一緒になってドラバーを振り回すようなことはなくなりました。でも、ラウンドを終えてみると、なぜかいつもより、疲労感が強い。やっぱり無意識のうちに、力が入っていたようです。

そんな私が対策にしているのは、極力その方のスウィングやボールを見ないこと。見るときも少し離れた場所から。やっぱり間近でスウィングの迫力や、ボールのスピードを感じてしまうと、どうしても影響が大きくなってしまいます。

それと意外と影響が大きいのがインパクトの音やスウィングの風切り音。強烈なインパクト音を聞いてしまうと、力みにつながりやすく感じるのです。それを防ぐためにも、少し離れた場所から見守るようにしています。

たとえボールの行方を聞かれても「速すぎて見えなかったよ」と言えば問題なし‼︎ 飛ばし屋さんは視界の端っこでうっすら眺める。これが私の飛ばし屋対策です。

もう一つの飛ばし屋対策は、「スコアメイク」にこだわること。無理に飛距離で対抗せず、正確性とショートゲームにこだわってプレーするのです。いつもよりフェアウエイキープを第一に、何なら普段より飛距離を抑えるくらい、どうせ勝てないなら飛距離へのこだわりは捨てて二打目以降に集中するのです。

飛ばし屋さんの方は、自分より50ヤードも後ろから先にウッドやUTでグリーンに乗せらると、自分はショートアイアンで打つのにグリーンを外す訳にはいかない、とプレッシャーを感じることになります。

まあ相手のことはともかく、飛距離で対抗しようとせず、いつも以上に正確性重視のプレーを心がけることで自分のペースを守る。そんな考え方をするようにしています。

でも、どうしてもそんなふうに割り切れなのが、私よりご高齢のゴルファーです。若者にどんなに置いていかれても気にならないですが、歳上の方に負けるのはかなりキツイ。どうしても負けまいとリキんでしまいます。

もうそんなときは潔く負けを認め、その方が飛ばせている理由を探そうとスウィングを観察したり、ご本人から「飛ばしの秘訣」を聞き出して、自分のゴルフの糧にしようと切り替えるようにしています。

日本のゴルフ黎明期の名プロゴルファー、宮本留吉翁は、「飛距離は持って生まれたもの。無駄な抵抗はやめよ」という格言を遺しています。そうそう割り切れるものではありませんが、他人の飛距離に影響されて自分のゴルフを崩してしまうのはもったいない。

少なくとも飛距離アップは日頃の努力があってこそ。その日のラウンド中に求めるものではない。自戒を込めてそんな言葉で結びたいと思います。

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