今年インターナショナルクラウン(8チーム対抗戦)を含む32試合を開催したLPGAツアーで7試合を制し国別最多勝利を挙げたのが日本。
その一方で不振だったのがアメリカだ。優勝者は3人で6月以降は0。昨年7勝を挙げたネリー・コルダも未勝利のシーズンに終わる可能性がある。
24年に12勝を挙げたアメリカ勢だが今季はその4分の1。米ゴルフダイジェストは岩井明愛・千怜姉妹がそれぞれ1勝を挙げているため「アメリカ勢の優勝は岩井家の勝利数よりわずか1回多いだけ」と皮肉った。

岩井明愛(左)と千怜(右)は今季LPGAツアーでそれぞれ1勝を挙げている(写真は2025年のダイキンオーキッドレディス 撮影/岡沢裕行)
一昨年プロデビュー戦のみずほアメリカズオープンでいきなり優勝。昨年2勝目を挙げライジングスターと注目されたローズ・ジャンも今季はトップ10が2回しかなくポイントランク84位に低迷。その理由はケガ。
2年前メジャー2勝を含む4勝を挙げプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに輝いたリリア・ヴも今季背中のケガで苦戦を強いられ未勝利なだけでなく出場19試合で予選落ち8回。ポイントランク77位に沈んでいる。
コルダに関しては決して調子が悪いわけではなかった。出場18試合で予選落ちなし。トップ10は8回で平均ストロークは69.58で全体の2位。69.80で部門別4位の山下を上回っているが優勝は遠かった。

ネリー・コルダも今季は未勝利。トップ10入りは8回、しかし勝ち切れていない(写真は2025年の全米女子オープン 撮影/岩本芳弘)
来年は2年に1度開催される女子版ライダーカップ、ソルハイムカップ(欧米チーム対抗戦)の年。
今季ヨーロッパ勢は全米女子オープンでスウェーデンのマヤ・スタークが優勝したほか6試合で勝利を収めており、アメリカ勢の不振に心配の声が上がっている。
しかし米チームキャプテンのアンジェラ・スタンフォードは「まったく心配していない」という。
「人生に浮き沈みがあるようにキャリアでもいいシーズン、悪いシーズンがあります。でも皆精一杯頑張っているのはわかっています」とロレックス・アワード・ディナーの会見で語りコルダにも言及。
「ネリー(コルダ)にとって1年で5連勝を含む7勝を挙げた昨年と同じ結果を求められるのは本当に気の毒だと思います。今年は複数回優勝者が2人だけ。ほぼすべての試合で違うチャンピオンが誕生しています。それだけ勝つのは難しいのです」
1つ勝つことが難しいツアーで日本勢は6人で7勝の快挙。勢力地図を完全に塗り替えた。来季は原英莉花もLPGAツアーに昇格する。この勢いは当分の間続きそうだ。
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