
千葉県のニュー南総GCで行われた校外学習
同校のグリーンボランティア部は、校庭の芝生化を中心に、整備や芝刈りを行っており、校内の緑化活動に加えて、隣接する学校や地域の公園の芝生化支援にも積極的に取り組んでいる。さらに、川の浚渫(しゅんせつ)土や廃材のコア(芯)を活用した芝地化にも取り組み、資源循環型の緑化活動を高校生の手で実践している点が高く評価され、昨年は日本芝草学会が選出する「日本芝生文化大賞」を最年少で受賞するなど実は業界では注目を浴びている部となっている。
アコーディア・ゴルフが運営するニュー南総GCで行われた今回の校外学習。まず生徒による部活動の紹介から始まり、アコーディア・ゴルフのコース管理の説明を受けた後、コース管理機械の実運転なども体験した。
普段、彼らたちの芝生の管理や整備は手作業が多く、ゴルフ場で使われている機械に触れて興奮の様子。特に遠隔操作で芝刈りを行うラジコンタイプの機械では興奮しながら体験操作を行っていた。
「普段僕たちはグラウンドの整備を行っているので、ゴルフ場に来るのは初めてでした。ゴルフ場はミリ単位で芝刈りをしていて、その質の高さに驚きました。使っている機械は全部学校に欲しいけど、特にラジコンタイプの芝刈り機は夏場に良いですね(笑)」(横須賀工業高校1年生・家入泰楽さん)
「我々が管理しているのは主にティフトン芝が多いのですが、ゴルフ場では高麗芝や野芝、ベント芝など多くの芝を管理されているのを見て勉強になりました。特にベント芝の管理に関しては参考になります」(横須賀工業高校・グリーンボランティア部顧問・石井力先生)
彼らは単に芝生の整備をするだけでなく、廃材のコアを活用して広大な芝生のグラウンドを効率的に作る方法を開発するなど独自の研究も行っているという。農業系の大学では芝に関して研究する学科は多数あるが、高校の部活動としては稀有だろう。
高校生のうちから芝の研究を行っている彼ら、ゴルフ業界としても将来が楽しみで仕方ない。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年12月2日号「バック9」より
