
トータル7アンダーで首位に並んだ生源寺龍憲(左)と塚田よおすけ(右)(写真は25年ロピアフジサンケイクラシック、撮影/姉崎正)
塚田よおすけ&生源寺龍憲の「攻め」と「耐え」の共演
首位に並んだのは、ツアーでの立場が異なる二人。70位でシード争いの渦中にあるベテランの塚田と、賞金ランク2位の生源寺が、タフなコースで安定感を見せた。
塚田よおすけ:林を避けた「打てる場所」への自信
塚田は「いいんじゃないですか、よかったと思います」と、冷静ながらも満足感のあるコメント。何カ月もショットが左右に曲がることに苦しんでいたが、今週は「あまり林に行っていない」ことが好スコアの最大の要因だという。
「いつも打てるところにいないので。今週は打てるところにあって果敢に狙うことができた」と、ショットの精度が向上したことが攻めのゴルフに繋がった。「フェニックスも毎年いい気候の中で、いい環境の中でゴルフができる最高のトーナメントのひとつ」だと、大会の魅力を語り、自身13度目の出場となる大舞台での優勝争いに「明日以降も楽しんでやっていきたい」と意気込んだ。
生源寺龍憲:ラッキーと攻略で狙う賞金王
一方の生源寺は、「ラッキーもありながらのプレーだったんですけど、昨日よりはショット良かったかな」と振り返る。彼は「スコアを落とす想定のホールで伸ばしたのはすごく良かった」と語り、難易度の高いホールでのバーディ奪取が精神的なゆとりを生んだ。
「どのホールもずっとダブルボギーチャンスだったりボギーチャンスだったりティーショットをミスるとそんな感じになっちゃう」というタフなコースで、「一個ゆとりができた感じはありましたね」。海外選手との競り合いにも「競り勝てるように頑張りたい」と力を込め、「そうなれば一番ベストですね」と賞金王の座を見据えた。
松山英樹:ドライバー破損も「ノーボギー」で耐え抜く
今季国内男子ツアー初戦の松山英樹は、2日目「67」をマークし、通算3アンダーで13位タイに浮上。しかし、ラウンド中にはアクシデントに見舞われた。
松山は4番でドライバーを破損する事態に見舞われる。これについて「アクシデントというか、自分が悪いんですけど、どうせ使う気なかったので良かったです」と、レギュラーツアーでは珍しいハプニング。
ドライバーを欠いた松山は、その後3Wを多用するゴルフを強いられる。距離の長いコースで「自分の距離的に考えたらきついと感じはします」と正直に認めながらも、「他の人を見てみると、意外と谷さん(同組の谷原秀人)とかは同じようなところから打たれるので、それはそれで良い練習にもなると思いますし、精度が高いショットを打たないといけない」と、ポジティブに捉えた。
「難しいホールもありましたけど、なんとかノーボギーで回れたので良かった」と、冷静なマネジメントでアクシデントを乗り切った松山。首位とは4打差で「何も考えていないですよね。自分のゴルフに必死なんで」と、目の前のプレーに集中する姿勢を示し、週末の猛チャージを誓った。
