
「大王製紙エリエールレディス」でツアー初優勝を挙げたウー・チャイエン(撮影/岡沢裕行)
3日目は木の根っこからスーパーショットでスーパーボギー!

年間女王に輝いた佐久間朱莉と抱擁するウー・チャイエン(撮影/岡沢裕行)
最終18番で80センチのウィニングパットを沈めると、ウー・チャイエンは右手を突き上げて喜びを表現した。
「最後入ったなって思ったとき、他の選手は優勝したら泣くけど、自分は泣かないと思っていた。(他の選手は)何で泣くんだろうとずっと考えていたけど、キャディさんと目が合ったら涙が出てきて、自分でびっくりしました。感動というか、初めての気持ちでしたね」
この日は2打差の単独首位からスタート。5番パー4で3パットのボギーが先にきて、いやな流れになりそうだったが、しっかりと立て直した。後半の10番パー4で3メートルを沈めると、11番パー5は3打目を30センチにつけ、12番パー3はティーショットを1メートルに乗せて3連続バーディを奪取。優勝への流れを力強く引き寄せた。
「最終組が久しぶりだったし、トップからのスタートも日本ツアーで初めてだったので、ちょっと緊張がありました。後半からは自分のリズムでできました」
【ナイス!】ピンチを“逆打ち”で脱出するウーチャイェン | 第44回大王製紙エリエールレディスオープン - Round3
www.youtube.com運も味方につけた。17番パー5は2オンを狙ったボールがグリーン左のOBラインにぎりぎりでセーフ。3打目は左足下がりの難しいアプローチが残ったが、これを3メートルに寄せて「ダメ押し」バーディを奪った。前日の3日目もティーショットを右に曲げた7番パー4で木が邪魔になって右打ちできない第2打を左打ちでフェアウェイに出してボギーでしのいでいる。
2004年3月25日、台湾・新竹市出身。4歳でゴルフを始め、2022年に日本ツアーのプロテストに合格した。2023年にはステップ・アップツアー・ツアー3勝をマークし、2024年に初シードを獲得した。
「(将来の夢は)日本ツアーの賞金女王(年間女王)になることです」
涙が乾いた目で将来性たっぷりの未来を見つめた。

